仙人の祈り

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ユーロドルと米国10年債利回り

ギリシア情勢ですが、最新の世論調査でギリシャ急進左派連合が再度支持率を上げたという報道があり、相場のセンチメントを悪化させました。毎日のように結果がコロコロ変わり、ギリシア国内も世論が混乱していることが伺えます。しばらくはこのような状態が続くでしょう。

朝方「欧州連合(EU)は欧州安定メカニズム(ESM)による直接的な銀行の資本増強の想定に前向き」という報道があり、これ自体はポジティブな内容ですが、これを行うには現行のESMの枠組みを変更する必要があるため、短期的な即効薬にはなり得ないと市場は解釈しました。

ユーロという通貨の問題の根深さが市場心理を悪化させています。何をやろうにも、関係各国が多すぎて、意見が統一される様子がまったくありません。そうこうしている間にスペインではバンキアの救済ですら話が二転三転、イタリア国債は入札不振と、不安なところから嫌なニュースが頻発しており、全リスク資産のウエイトを取り合えず片っ端から下げていくような動きが出ています。
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[ 2012/05/31 05:12 ] 投資全般 | コメント(0)

(アゴラ出稿)ギリシア問題とユーロ圏の行く末

表題のタイトルでアゴラへ記事を出稿致しました。ユーロの今後の展開に関心のある読者の方も多いと思いますので、何かのお役になれば幸いです。

アゴラ
ログ速
[ 2012/05/31 00:11 ] 投資全般 | コメント(0)

スペイン利回りと米国消費者信頼感指数に注目

3連休明けの米国市場は、S&P500は1%超の上昇となりましたが、内容的には不安の残る状態が続いています。昼前にマイナー格付け会社のイーガン・ジョーンズがスペインを格下げすると報じられると(どこそれ?)相場が突然急落したように、市場は依然、日計りで動いていると言えます。金曜日のビックイベント(雇用統計&ISMの同日発表)までは仕方がありませんね。

スペインの国債利回りの上昇が気になるところです。相次ぐ銀行や地方政府の財政難の報道によって、再びヒストリカルハイへ向けて上昇中です。スペインの財政に関する過去エントリーはこちら。

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先日のエントリーで述べたように、私は米国の消費者センチメントが下がることをリスク要因に挙げていましたが、本日発表された消費者信頼感指数はコンセンサスを大きく下回りました。この指標を本日の市場は無視したことに、正直かなりの違和感を感じています。何故なら、この指標と米国株式相場の方向感は過去、完全に相関した動きを取っているからです。米国のGDPを決定しているのは消費ですので、ある意味で当然のことですが。
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[ 2012/05/30 05:25 ] 投資全般 | コメント(3)

仙人均衡表とは

これまでに仙人均衡表というものが度々出てきたと思いますが、時間がなくて説明を省いてしまいましたので、簡単に説明させて頂きます。

この表の唯一最大のポイントは一般的な日足の「一目均衡表」の転換線と基準線の将来の予想が付いていることです。転換線と基準線は一目均衡表の中でも特に重要な線ですが、この線の予想がある程度出来ることは、あまり知られていません。計算ロジックは私独自の確率計算なども織り交ぜていますので、省略させて頂きます。

(豪ドル)仙人均衡表

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[ 2012/05/26 05:30 ] 投資全般 | コメント(4)

欧州コメント相場が続く

本日もEU非公式首脳会議後の各国首脳の発言に敏感に反応する相場となりました。昨日の相場はフランスが先週末より示していたユーロ共同債をEU首脳会談で取り上げたいとの意向に対して、イタリア首相も前向きなコメントをしたことなどを受けて米国市場は引け間際に急騰し、ほぼトントンまで上昇しました。

本日の相場も昨日とまったく同様の動きであったと見られます。ドイツ側が「ユーロ共同債は議題として取り上げない」とコメントしたこともあり、市場は下落基調が続いていましたが、引け間際の時間帯に再びイタリア首相のコメントとして「EUの共通の利益のためにユーロボンド実現へ向けてドイツを後押しすることが可能」というコメントが流れ、相場をマイナス圏からほぼトントンまで反転させました。
[ 2012/05/25 05:35 ] 投資全般 | コメント(0)

EU首脳会議の内容の整理

先ほどのエントリーを書いた直後に、「某証券のツイッターでメルケル首相がユーロ圏の銀行の預金保護に合意した」や「WSJが非公式EU首脳会議で仏伊首脳がユーロ共同債を可能な解決策と述べた」などと噂が流れ、相場は一気に下げを戻しましたが、これについて私から補足を加えておきます。
[ 2012/05/24 07:16 ] 投資全般 | コメント(0)

日本株最強の師匠の格言

昨日に続きカンファレンスで終日外出しています。さて、私の予想通り一昨日の相場の反転は一過性のものとなりました。市場はギリシアがユーロを抜けるのか抜けないのかで、一喜一憂する展開となっています。

ギリシアそのものの経済は極めて小さく、単独では世界経済の動向には影響はありませんが、言うまでもなく、ギリシアがユーロの在り方そのものの存在を再定義するキッカケになっていることがやっかいな問題です。
[ 2012/05/24 02:33 ] 投資全般 | コメント(0)

リーマンショックの余波の中で

本日は、某証券会社主催のカンファレンスへ終日出席しており、マーケットを注視していませんでしたので、コメントは控えます。相場はいつも難しいですが(ホントに)、昨日の反転は一時的なものと言う見方を維持しています。

米国企業の1-3月決算は8割の会社が、市場予想をビートしましたが、通期のガイダンスは同予想を下回る会社が続出しています。今年度の米国企業のEPS成長率は一桁後半程度に留まる予想であり、バリュエーションの拡大が起こるような力強さはありません。
[ 2012/05/23 02:16 ] 投資全般 | コメント(0)

反発も下げ相場の流れを変えるパワーなし

本日は、週末のG8の声明の中で、ギリシアがユーロを脱退しないことを望むと盛り込まれたことや、中国での農村部での新たな景気刺激策が実行される見通しが出てきたことで、いったん買い戻しの相場となりました。

私は今のところ下げ相場が続いているという見方を維持しています。株は買い戻しが顕著で一日半分の下げを戻しましたが、豪ドルを始め他のリスク資産の戻りはS&P500よりも弱く、日足で見たベアトレンドを変える程のパワーがありませんでした。

この手の動きは一般に釣りと呼ばれる動きである気がしてなりません(単なる感ですが)。リスク資産は下げ相場での3-4日に一回程度来る、反発であると見ています。

ギリシアに潜むリスクに関してFT紙が良記事を記載したので、その邦訳を載せて置きます。ご興味ある方はRead moreを押して見て下さい。
[ 2012/05/22 05:06 ] 投資全般 | コメント(0)

リスク資産のセルオフ続く

本日は豪ドルの話です。リスク資産のセルオフが続いており、一目均衡表などはレンジを抜けてしまい、機能しなくなっています。こういった時に私が注目するのはRSIですが、本日の時点で豪ドル/円の場合だと77.38円がちょうど20になり、ひとつのメドになると考えています。

しかし、RSIも機能しないような急激な下げの場合には、75.12円、74.70円というのも意識しています。これは私独自のHigh-Lowと呼んでいる指標によるものですが、簡単にいうと月初の初値からその月内にどれくらい下がったかというのを見るものです(瞬間風速の下げも含む)。直近2回のRSIが40を下回った下げと同じ下げが来るとすると、今回は月内に最も底となる値段が、この数字になるということです。

ADXやOSCIなども見ていますが、これらはまだ下値余地があることを示しています。豪ドルはS&P500に完全相関で動いていますが、S&P500はチャート的にまだ下げ余地もあり、注意したいところです。

ちなみに昨日少し書いた、金利予想ですが、凄腕の債券投資家は米国10年金利は1.5%になるとすでに1ヶ月前から予想していました。恐るべしですね。ちなみに彼はQE3が「ある」と前から言っています。

記念にFaceBookの初日の値動きを貼っておきます。俗に寄り天と呼ばれるチャートですね。場で買った人は全員損をしました。これでもモルスタが$38で買い支えた結果ですが。前のエントリーにあるように、私は株価が高いとザッカーバーグに言いましたが。。。もちろん彼のせいではないですけど。

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[ 2012/05/19 05:55 ] 投資全般 | コメント(2)

米国10年債金利が歴史的最低水準へ

本日は資本市場の歴史に刻まれる出来事が起きました。米国10年債の金利が場中に1.6%台へ突入致しました(チャートは昨日のエントリーにあります)。

株式投資家以上に債券投資家はマクロを見ています(というかそれしか仕事がないですから)。彼らが、米国債を強烈に買っている背景にあるものは、現在最も注目に値する出来事かと思います。

1.6%といったらインフレ率より低いです。実は(ここだけの話WSJが報じた金額よりも)JPモルガンが30年債を大量に買う必要がある、ということも背景にあると思いますが、これ以外にただ事ではないことを相場の神様が示唆している可能性もあり、頭の片隅に入れて置きましょう。既に安全資産は米国債(トレジャリー)か、ドイツ国債(ブンヅ)しかありません。

本日はリスク資産のすべてが大きく売られるセルオフとなりました。このような状況で、豪ドルを買っている人も世の中にはたくさんいるようですが、朝起きたら退場を余儀なくされる人も多いでしょうね。落ちているナイフは拾ってはいけません。当ブログをご覧の読者の方々が、生き残っておられることを祈っています。

見方は変わっていませんので、割愛します。豪ドルのエントリーポイントは現時点では、RSIが20となる77.3円辺りをイメージしています。気が向いたら、同僚の凄腕の債券投資家から聴いた米国債の金利の予測を書きます。欧州のことなどもいろいろ書きたいことはありますが、ブログで言う訳にはいかない内容もあるので。
豪ドル/円(仙人均衡表)
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[ 2012/05/18 05:19 ] 投資全般 | コメント(0)

(アゴラ出稿)お金の教育のススメ

アゴラの記事はこちら


お金の教育のススメ

日本人の大人の中で「投資」と「投機」の違いについて答えられる人は何割くらいいるであろうか? これをご覧の読者の方々にとっては、もしかしたら簡単な問いに聞こえるかも知れないが、実際には大多数の人が答えられないであろう。何故ならば、これは私が個人投資家向けセミナーや、大学生向けに「株式投資とは何か」というプレゼンをした時に、実際に体験してきたことだからだ。

私は投資を行うことの社会的意義や、将来を予想して価値のギャップを見つけることの楽しさを説明したつもりであったが、返ってくる質問は毎回、どのようにして倍になる銘柄を見つけるのか、とか、どのようなルートで他人の知りえない情報を得ているのか、などばかりであり、日本では株式投資は未だに投機(ギャンブル)の域を脱していないということを、改めて実感する出来事となった。

最も、このようなことは無理もないことである。もしも私が今とは別の業界で仕事をしていたなら、そんなことは分からないというか、考えたこともなかったと思うからだ。投資云々以前に、恥ずかしい話だが、私は社会人になるまで、株式会社は株主の所有するものであることを知らなかったし、金利はモノ・サービスのコストの出発点であることを知らなかったし、もっと言えば、価格とは需要と供給で決まることも知らなかった。

筆者のような事例は、少し極端かも知れないが、平均的な教育を受けた日本の若者の実経済に関する知識とは、多かれ少なかれ、このようなものであると考えられる。学校では元素周期表を語呂合わせで憶える方法は先生に教えてもらったが、どのようにすればお金を稼げるのか、どのようにしてお金が世の中を回っているのか、或いはやや哲学的に経済的な富と幸せとは何か、などは教えてくれなかった。

他の先進国の学生が、生きた経済の中で付加価値を生む術を学び、自ら考える習慣を身に着けて社会へ出るのに対して、丸腰の日本の学生は、社会人になった時から「社畜」として生きるマインドセットを身に付けていくのである。これではあまりにも学生が可哀想である。
[ 2012/05/18 00:38 ] 雑感 | コメント(0)

最強通貨は米ドルになったのか

これまでの最強通貨と言えば日本円でしたが、最近の動きは市場が米ドルを最強、日本円は次に強い通貨と見ている可能性があります。以下のグラフにあるように、これまでドル円は基本的に米国10年債金利をトラックして動いていましたが、このところは米国金利がヒストリカルロー近くまで低下しているにも係わらず、ドル円はそれとはかい離して上の方にあります。

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もちろんこれは短期的なズレであるだけかも知れませんが、動きとしては注目に値すると思います。ついに市場は日本経済の本質的な弱さを織り込み始めている可能性も考えられるからです。私が77円を視野に入れているのは、この図のようなイメージが頭にあるからですが、見方を変える必要も出てくるかも知れませんね。

相場の見方は昨日と変わりませんので、割愛します。
[ 2012/05/17 06:09 ] 投資全般 | コメント(0)

ギリシア人はハイパーインフレに備えるべき

予想通りギリシアの挙国一致内閣に向けた調整が失敗に終わり、再選挙の実施が決定的となりました。ギリシャ急進左派連合ツィプラス党首のコメントを見ると「ギリシャの同胞の期待や野心を裏切らないと決意」「救済を支持する政党は希望のないギリシャを望んでいる」など、大統領に説得されようが何をしようがツィプラス氏の意思は変わりませんでした。ある意味で、日本の政治家もこれくらい強い意志があればいいのですが。

ギリシアは再選挙によってギリシャ急進左派連合(破滅願望者連合)が第2党から第1党へ躍進するでしょう。先週述べたように、彼らは3月に受け入れたEUとIMFの支援策を拒否する姿勢を明言しており、ギリシアは完全な借金の棒引きか、ドイツ・フランスから見捨てられ孤立無援になるかのギリギリの駆け引きを展開するでしょう。日本人とは発想が根本的に違うことがよくわかりますね。

実際にユーロを脱退することになったら、まずEUを脱退する必要があり、元の通貨のドラクマとユーロを交換するには事務的に更に何年かかかるでしょう。ただ、その前にギリシアはハイパーインフレが起こり、国家は破綻し国際社会からは消えることになります(お疲れ様でした)。ギリシア国内は「北斗の拳」のようなシチュエーションになるでしょうから、今から体を鍛えるか、日持ちのする食糧を買い溜めしておくことをオススメしたいですね。

一方で資本市場は冷酷ですので、脱退が決定した時点でギリシア問題が終わったということで、ポジティブなニュースとして受け止めるでしょう。韓国が破綻した時に日本は手厚い支援をしましたが、ギリシアがユーロを脱退し後は、ドイツは何も助けてはくれないでしょう。
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この他の欧州では、5月独ZEW景況感指数が予想より弱い内容となったことや、ユーロ圏の第1四半期GDPがゼロ成長となるなど、こちらも先日述べたように欧州のマクロの悪化が市場予想以上になってきました。欧州のマクロの悪化はまだまだ序盤です。今後は再びマクロ指標へ注目が集まるでしょう。予想より悪いマクロ指標を徐々に織り込んで行き、リスク資産は更なる調整を迫られると考えています。

豪ドル見通し:下落基調変わらず。S&P500見通し:下落基調だが、他のインデックスよりは強い。日経平均見通し:下落基調変わらず。織り込まれていない材料:(ネガティブ)欧州マクロ指標の悪化。中国の景気減速。(ポジティブ)QE3はない。
[ 2012/05/16 04:05 ] 投資全般 | コメント(3)

相場の神様がナイフを落とす日

相場の神様がその手に握っていたナイフを落とした可能性が高まってきました。中国の預金準備率引き下げや、ギリシアでの連立政権樹立の可能性が浮上してきたにも係わらず、市場は優良株を中心に売ってきています。私の経験上、これは市場が相場がダイブする可能性を現実的に考えている査証です(私のファンドも今日は結構負けました)。優良株は相場の調整が終わった後で必ず上がるので、相場が下がると思う投資家が、実は最初に売る銘柄なのです。現時点では1,350あたりでのボックス圏という予想を維持しますが、どちらかというと下目線で見ています。

中国の預金準備率引き下げも、今回は前2回とはその意味合いが全く異なることに注意が必要です。前2回はインターバンク市場での流動性逼迫を緩和するために実施されましたが、今回は明確に金融緩和を意図しています。4月から一連の経済統計は軒並み市場予想を下回っており、先行き不透明感を背景に中国企業が設備投資を手控えはじめています。中国政府はこれに対応する為、金融緩和に乗り出さざるを得なくなったのが実情です。中国GDPが予想外に下落する可能性に注意しましょう。

豪ドル見通し:下落基調変わらず。
S&P500見通し:
1,350辺りでボックス圏。
織り込まれていない材料:(ネガティブ)ギリシアの連立政権樹立の失敗。中国の景気減速。(ポジティブ)QE3はない。

本日は日経平均株価を仙人均衡表で見てみましょう。ローソク足チャートがスカスカで、なんとも寂しい感じがしますね。これが示しているように、東京市場は米国市場・欧州市場を動きを反映するかたちで寄り付くので、このようなスカスカチャートになっていまします。東京市場は他の市場の鏡でしかなく、独自の意思はありません。残念ながらこのようなチャートは新興国と同じです。

日経平均はS&P500の動き×ドル円の動きで説明できます。ドル円は本日の米国10年債金利がついに1.77%と、歴史的最低水準まで下がっているため、ドル円も下がると思っています。仙人均衡表ではサポートラインで見事に止まっているように見えますが、数時間後に市場がオープンする時点で下にブレイクするでしょう。日経平均は下げトレンドにあると見ています。

日経225(仙人均衡表)
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[ 2012/05/15 05:10 ] 投資全般 | コメント(0)

ギリシア政局の行方と国民感情

さて、本日はS&P500を仙人均衡表で見てみましょう。今のところ1,350で止まるという私の予想通りの展開となっていますが、企業決算は欧州のファンダメンタルズが予想以上のスピードで悪化していることを示唆しており、欧州のマクロ指標が市場予想を下回り始めると、この水準の維持は厳しくなるでしょう。

1,350は相当な抵抗線であると考えていますが、仙人均衡表は実線が転換線の下にあり、また雲の下限を突破したため、どちらかというと下を示唆しています。現時点では1,350という予想を維持しますが、ここを終値で明確に割るような下げがあった場合には下落が加速する可能性があり、注意が必要です。このような場合は、ゆっくりとした動きを心がけましょう。落ちるナイフは拾ってはいけません。

週末はギリシアの政局がどうなるかに注目が集るでしょう。同僚のギリシア人のマリオスの見解は、市場よりも悲観的です。ギリシア人は過去の戦争の禍根からドイツ人を嫌う国民感情があり、今回のように緊縮財政をユーロ圏の雄であるドイツから指示されていることも、ユーロ脱退の世論を強くしていると言っています。もし再選挙になったら、ユーロ脱退派が躍進するのは間違いなさそうです。

豪ドル見通し:下落基調変わらず。
S&P500見通し:
下値は限定的、1,350辺りで止まる。
織り込まれていない材料:(ネガティブ)ギリシアの連立政権樹立の失敗→再選挙→ユーロ脱退。(ポジティブ)QE3はない。

S&P500(仙人均衡表)

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[ 2012/05/12 05:01 ] 投資全般 | コメント(4)

豪州のファンダメンタルズの確認

さて、本日は豪州のファンダメンタルズのお話をします。
先日、豪州政府の来年度(2012 年7月~2013 年6 月)の予算案が発表され、 5年ぶりの財政黒字への転換と、今後とも黒字基調が続く見通しが示されています。42年ぶりに歳出を削減へ向ける一方、低所得者への現金支給策も盛り込まれており、選挙対策も意識した内容となっています。また、政府は黒字化によって金融政策の裁量が増加したとして、更なる利下げが可能になるとの見方を示唆しています。

来年度の経済予想は、実質GDPは前年度比+3.25%(再来年は+3.00%予想)、CPI は同+3.25%、コアCPI は同+2.75%で推移し、失業率は5.5%へ上昇するとしています。かなり良い内容です。

*国内最終需要と純輸出の合計がGDPです。
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今後、追加利下げを織り込む局面では短期的には豪ドルにはネガティブな材料とはなりますが(年内に50bps-75bpsは最低下げるでしょう)、中長期的には金融市場で欧州債務問題への注目が続く中、豪州の財政黒字予算はポジティブに評価されるはずです。政府のバランスシートは他国とは対照的に強化に向かっており、相対的な高金利、高格付け、資源国としての将来性が評価され、豪ドルは大幅な水準調整に至らないと考えられます。購買力平価的には豪ドル/米ドルは0.7-0.8になってもよいですが、このような国家財政が続く限りは一定のプレミアムが維持されることになるでしょう(もちろんこれは長期のファンダメンタルズの話ですが)。

ちなみに、見方は数日前のエントリーから変わっていませんので、省略致します。
[ 2012/05/11 02:55 ] 投資全般 | コメント(0)

ザッカーバーグ氏とミーティング

先日FacebookのIPOロードショーがNYで開催され、私はザッカーバーグ氏と個別で会う時間を頂いたので、会ってきました。会ったと言っても、30分も待たされた挙句にミーティング時間は15分程しかなく、何だかスターの楽屋訪問といった感じでしたけど。

ザッカーバーク氏は日本株で例えるなら、能力はホリエモンで、性格はMixiの笠原さんと言った印象を受けました。本人は上場することにそれ程の意義を感じていないし、FaceBookをより進化させたいということしか考えてなさそうでしたね。

会社そのものは、短期的には投資が先行しているフェーズにあり、マージンが縮小していく傾向にあります。問題は広告以外に中長期的に利益を拡大していく新たな柱となる仕掛けがあるのかというところですが、恐らく何もありません。モルガンスタンレーはここで上場させて、逃げようと思っているのでしょう。

地域的にはまだアジアのシェアが低いので、横には展開できそうですが、本業の広告単価が米国では既に横ばいで推移しており、勢いがありませんね。日本ではFaceBookは勢いがまだありますが、恐らく近々ピークアウトするでしょう。
[ 2012/05/10 05:15 ] 雑感 | コメント(0)

ギリシア総選挙後も続く混迷

さて、昨日リスク要因としてあげたギリシア第1党の新民主主義党(ND)のサマラス党首が、予想通り連立の断念を示しました。ギリシアがユーロを脱退する可能性がジリジリと上昇しており、リスク回避が進んでいます。仮にギリシアがユーロ脱退となれば、ポルトガルなども脱退する可能性があり、金融市場がパニックに陥る可能性は否定できません。しかし、歴史的に考えれば、資本主義が続く限りはユーロという共通通貨は今の状態のままでは永続性がなく、アイドルグループのように徐々にメンバーが卒業するか、ドイツの属国になるしかありません。

ギリシャでは、憲法の規定によって第1党が3日以内に組閣できなかった場合は、次に第2党、第3党に続けて組閣が命じられますが、それも不調だった場合は、再選挙を行います。総議席は300議席で、過半数には151議席が必要です。第一党は断念したので、現在は第2党のギリシャ急進左派連合のツィプラス党首にバトンが渡っていますが、彼らは今回の破滅願望のあるギリシア国民の期待を一身に背負って躍進した党であり、第一党、第三党に「連立してやってもいいけど、これまでEU・IMFと約束したことは全部なかったことにするからな」、という無茶を言ってきているわけです。

第一党、第三党の背中にはタイガー戦車の照準が向いており、成り上がりの第二党の言うことを聞く訳にはいきません。つまり、誰も組閣が出来ずに再選挙となる可能性が高いと考えられます。再選挙になったら、勢いのある破滅願望の若者たちの票を集め、再び野党が議席を伸ばし、ユーロ脱退が現実のものとなる可能性が出てきます。若者からしたら、一度国が滅びてやり直した方が得ですしね。それよりも、ギリシアはこの間貰ったお小遣いを実はすでに使ってしまっていて、来月の取立てには払う金がない、というかそもそも政府がない可能性もあります。

現在の議席数
第1党:新民主主義党(ND)=(108議席)サマラス党首  逃げ切り世代
第2党:ギリシャ急進左派連合=(52)ツィプラス党首  破滅願望者連合
第3党:全ギリシャ社会主義運動(PASOK)=(41)ベニゼロス党首  アラフォー婚活女子
第4党:独立ギリシャ人=(33)  ノマド
第5党:共産党(KKE)=(26)  ニート連合
第6党:黄金の夜明け=(21)  黄金のタレ
第7党:ギリシャ民主左派=(19)  自分探し



本日の米国市場は上記の理由で再びリスク回避継続となりましたが、予想通りS&P500は1,350で切り返しました。ただ、企業決算では欧州部門の悪化が顕著になってきている会社が多く、欧州経済のダウンサイドリスクは注意したいところです。
為替の方は米10年物国債利回りが1.835%まで低下していることに注意が必要です。ドル/円に大きな下落圧力となるはずです。

ポジション: ニュートラル
織り込まれていない材料:(ネガティブ)5/9 ボルカールールの前倒しが決定。ギリシアのユーロ脱退の可能性。(ポジティブ)QE3はない。
豪ドル見通し:下落基調変わらず。
S&P500見通し:
下値は限定的、1,350辺りで止まる。

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[ 2012/05/09 04:10 ] 投資全般 | コメント(0)

Sell in May?

先日ネガティブ要因として挙げた、ギリシャ総選挙の野党の躍進と原油の大幅安が現実のものとなり、市場はリスク回避の動きを取り、豪ドル/円の週明けは窓明けのスタートとなりました。ただ、S&P500の下値がとても堅いため、豪ドル/円も開けた窓を閉め、結局先週末と同じ状態に戻りました。概ね想定内の動きでサプライズはありません。

一見ネガティブ要因が過ぎ去ったので、リバウンドを取りたくなってくるところですが、米国株は上値を切り上げるパワーもなく、また欧州の政治リスクも見守る必要があります。豪ドルは利下げトレンドにあるのも忘れてはいけないことです。仙人均衡表ではトレンドラインに沿った下げが続いていると見ています。

Sell in Mayという言葉があります。5月というのは不思議と相場の転換点となりやすく、予想外の下げが来たりします。相場はエンドレスに続きますので、焦る必要はありません。一歩一歩、慎重に動いていきましょう。

ポジション: ニュートラル
織り込まれていない材料:(ネガティブ)5/9 ボルカールールの前倒しが決定。5/9 第1党NDの組閣の失敗。(ポジティブ)QE3はない。堅調な米国株。
豪ドル見通し:下落基調変わらず。
S&P500見通し:
下値は限定的、1,350辺りで止まる。

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[ 2012/05/08 05:14 ] 投資全般 | コメント(2)

(アゴラ出稿)日本の上場企業経営者へ贈る5つの言葉

アゴラへ出稿致しました。記事はこちら。これは私が、日本企業の社長に会う時にいつも提言していることですが、今回は記事にしてみました。


日本の上場企業経営者へ贈る5つの言葉


資本市場に係る仕事をしている筆者のような者でなくとも、日本経済に閉塞感を感じている人は、今や多数派であると思われる。海外から日本のニュースや政治家の発言を見ていると、日本の現状及び未来に対して悲観的な言葉は数多く聞かれるけれども、それは未来を良くするために行う現状認識でも、危機感を共有することでの奮起でもなく、時に諦めや破滅願望的なトーンにさえ聞こえる時もある。

先日、アメリカ人の同業者へこのような話をすると、それが株価の上がらない最大の理由だと彼は答えた。一番悲観的になっているのは、私たち自身であることが、彼らからすると何とも不思議に映るのであろう。確かに、奥ゆかしく繊細な日本人は、出来ていないことを出来ていると言う程の厚かましさを持ち合わせていないが、出来ていることまで出来ていないと言う必要もまったくない。
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図は日本経済への世界の評価がどのようなものであるかを見るために、東証平均株価(TOPIX)の推移をドル建てに再計算して見たものである。ドル建てにするのは、日本株の最大の取引主体である外国人投資家の視点で株価を見るためである。

確かに、リーマンショック後の日本株のパフォーマンスはS&P500と比べると大きく見劣りするが、その大部分は、もう一方の図にあるように、日米のGDP成長率差が反映されていると考えることが出来る。

しかし、別の言い方をすれば、2004年からリーマンショックまでを見た場合、日本株と米国株は実質的に同等の評価を得ており、GDP成長率も米国とそれ程大きな差があった訳ではない。震災などの不幸に見舞われたことを割り引いて考えれば、失われた20年と自分達で切って捨ててしまう程、世界の投資家は日本を低く評価してきた訳ではない。
[ 2012/05/06 03:25 ] 投資全般 | コメント(0)

雇用統計ショックで大幅下落

雇用統計が悪かったですね。下の場合は大きな下落となると昨日述べましたが、実際そうなりました。

ドルが大きく下がったような印象を受けるかもしれませんが、ドル円のみ下がり、他の通貨に対しては上昇しました。カモが熊の爪で落とされたわけです。財務省の担当局長の傍に、誰か相場の呼吸がわかる人を置いた方がよいのではないでしょうか。タイミングの悪い介入で、無駄に税金を使われる日本国民が可哀想です。

WTIが大きく下がり豪ドル/ドルも大きく下げました。豪ドル円は1円の大幅下げとなりました。

ポジション: ニュートラル
織り込まれていない材料:(ネガティブ)ギリシア選挙で急進左派の勝利、躍進。WTIの大幅下落。(ポジティブ)QE3はない。
豪ドル見通し:下落基調変わらず。週明け反発があっても、トレンドを変える力はない。
S&P500見通し:
下値は限定的、1,350辺りで止まる。

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[ 2012/05/05 01:10 ] 投資全般 | コメント(0)

4月の小売は若干弱いが想定内。雇用統計に備えましょう。

午前8時半発表の週間新規失業保険申請件数は36.5万件とコンセンサス予想よりも若干改善。ECBドラギ総裁が記者会見で経済指標が一段と不透明になったとコメントしましたが、LTROの効果を期待する様な文言であった為、追加的な緩和期待が遠のき、欧州株式市場が弱含む中、NY株式市場の主要指数も終始売り優性。続いて午前10時に発表された4月ISM非製造業景況指数は53.5とコンセンサスを下回り、主要指数は一段と売られました。

小売の4月の月次が発表され、+0.8%と市場予想の1.5%より悪かったですが、早めのイースターや気温が低かったこと、そもそも昨年の4月の数字が高くハードルが高かったことなどが事前に予想されていたため、それ程反応はしませんでした。アパレル企業が+4%と良かったですが、この動きももともと予想されていました。概ね小売にはトレンドの変化がないと見てよいでしょう。

明日は(日本時間の金曜夜9:30)は最大イベントの雇用統計ですね。予想は160Kですが、先日のADPが悪かったので、かなりビビってしまうところです。先月はネガティブサプライズでしたが、2ヶ月連続で冴えないとちょっと厳しいですね。悪かった場合のリアクションの方が大きいと思われますので、特にUSD/JPYは仕掛けられる可能性もあります。私はニュートラルで静観ですが、良かった場合に備えて、ちょっとだけ抜くかも知れません(マクロは誰にも予想出来ません)。ただ、下げトレンドが続いているので、無理はしません。
[ 2012/05/04 07:45 ] 投資全般 | コメント(0)

相場の3匹の動物

AUD/JPYは日足の一目均衡表では下値を探ることが出来なくなっていますが、こういった時に反転のタイミングを計る上で重要なのが、RSIです。RSIは40以下にあり、私の経験上、40以下というのは危険領域で、更なる下があることが多いです。

ここはひとまず静観ですが(週末何があるかわからないので)、RSIが20くらいまでになったら、強気の買いになることは間違いないですね。

USD/JPYですが、昨日中尾財務官から「必要なら適宜適切に対応できるよう緊張感を持って為替市場を注視」という発言が出ています。日本の政治家や官僚や学者ほど相場のセンスがない人達はいないでしょう。

相場には3匹の動物がいます。一般的には牛(ブル)と熊(ベア)だけですが、もう一匹、鴨(カモ)がいます。
[ 2012/05/03 00:27 ] 投資全般 | コメント(0)

中国PMI下振れ、豪州50bps金利下げ、米ISM上振れ

4月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は53.3と市場予想平均の53.6を下回りました。ちなみに4月の英製造業購買担当者景気指数(PMI)も、50.5と市場予想平均の51.5を下回っています。内容的にも生産は2010年後半以来の最高値ですが、受注が落ち(輸出は伸びたが、輸入受注が落ち、全体では落ちました)、仕入れと在庫が低下(圧縮)の動きが顕著なため、国内経済の先行きにはそれ程明るくない動きが見て取れます。中国経済は引き続きダウントレンドと見ています。

豪州では私の予想どおり50bpsの利下げを発表しました。市場予想は25bpsでしたので、ネガティブサプライズとなり、AUD/JPYは大幅下落となりました。RBA声明では「景気の状況は予想よりやや弱まっている」「交易条件がいくらか低下しているにもかかわらず、為替レートは依然高い」とあります。利下げトレンドは続いていると見ています。

今しがた発表されました、4月の米ISMは54.8と市場予想平均の53.0を上回りました。こちらも昨日書いたように、S&P500の下値は限られていると見ていたため、個人的にはサプライズはありませんでした。先日アゴラに投稿したように、米国経済のみが好調というデカップリングが続いていると見ています。

ポジションはISMが良かった場合に備えて、82.59でショートヘッジを外すよう組んでいたので、見事に引っかかり両建てしていたショートを解消。今はロングオンリーですが、82.70で再びショートヘッジを置いています。上値目線の場合は83.26を越えられるかがポイントと考えています。このポイントを抜けたら、今度はショートヘッジを82.70から83.26へ引き上げます。
[ 2012/05/01 23:40 ] 投資全般 | コメント(0)

マクロ指標(中国PMI、米ISM、雇用統計)に注意しましょう

本日の相場の概況を述べます。
欧州時間にS&P社が、スペインの銀行16行にネガティブな格付けアクションを取ったことや、スペインのGDPが、前期比で0.3%減となり、市場予想の0.4%減を上回ったものの、2四半期連続でマイナス成長となったことが嫌気され、欧州株は下落。米国市場もこの流れを受け、小幅下落で寄り付きました。

債券の方も欧州時間に米国10年債の金利が20bps程下落し、ドル/円もジリジリと値を下げていきましたが、9:30分の米国株の寄り付きが小幅下落で寄り付くと、80円を割れました。

その後9:45に発表された4月のシカゴPMIは56.2と、市場予想の60を大幅に下回ったことが嫌気され、一段再度小幅に売られる展開となりました。その後は膠着状態が続き、マイナス圏でもみ合いましたが、引けにかけて、ダウとS&P500は自立反発し、結局小幅の下げで終了しました。

今週は米国決算は峠を越えましたが、マクロ指標の方で重要指標が多くあり、市場の関心はそちらに集まっていると思います。本日日本時間10時発表の中国PMI、夜11時発表の米国ISM、米国時間金曜日の雇用統計、日曜日のフランス大統領選とギリシャ総選挙などが挙げられます。

S&P500の見方・・・欧州のPMIが減速していることは気になりますが、昨年のようにギリシアのクレジットイベントやユーロ圏の連鎖破綻のリスクが挙がる程、パニック的な状態になるとは考えていません(今のところ入札も堅調、スペインの金利もそれ程上昇していません)。米国のマクロの減速は季節調整効果がマイナスにはたらくことなど、事前に予想されているものですし、FEDも金融緩和のカードを維持しています。中国やブラジル・オーストラリアなどの資源国でも金融緩和モードが続いており、景気が大崩はしないと考えています。年初から大きく上昇してきた株価の調整と言ったものはあると思いますが、S&P500の下限は、本日終値から3.4%下落した1,350程度で留まると考えています。

AUD/JPYの見方・・・こちらは予想どおり軟調な展開が続いています。USD/JPYは一昨日述べたように、70円台へ突入しました。AUD/JPYも本日雲の下限を下へ付き抜け、下値の目処が付かなくなっています。金利を50bps下げると思っていますので、ロングでは触れない方がよいでしょう。私は依然ニュートラル、静観を続けています。
[ 2012/05/01 06:58 ] 投資全般 | コメント(0)
筆者紹介

check 小松原 周 (あまね);

ファンドマネージャー・アナリスト。日本株(東京)や米国株(ウォール街)の経験が長く、取材した会社は5,000社を超える。徹底したリサーチと業績予想に基づき投資判断を行うファンダメンタリスト。

*ブログ記事は、どのような場合であっても個別銘柄の投資判断に関して述べることはありません。

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