仙人の祈り

傾斜産業となった運用業界とインサイザー取引

日本の運用会社や証券会社がインサイダーで次々と挙げられていますね。昨日もジャパンアドバイザリーというそこそこ有名な投資顧問会社が日本板硝子の2年前の公募増資の情報を事前に大和證券から得ており、ショートで不正な利益をあげたとして金融庁から刺されました。私も知っている人がいますが、会社は解体ですので、全員職なしになってしまいますね。

2010年の日本板硝子、東京電力、INPEXの公募増資は誰がどう見ても事前に情報が漏れていることが分かる株価の動きをしていました。実のところを言うと、この3件は業界の人ならばほぼ全員が知っているほど、ポピュラーなインサイダー情報でした。ただ、インサイダー情報と知っていても、実際に取引したり、他言をしなければシロですので問題ありません。

日本はバイサイド・セルサイド共にどの会社も業績不振であり、不正とは知っていながらもインサイダーに手を出してしまったのでしょうね。ファンドの成績を1bpsでも伸ばしたいファンドマネージャーと、少しでも注文を得たい証券会社の機関投資家営業マンの利害が一致しており、多くの運用会社がこの件に係わっているのは間違いありません。

資産運用業は景気の最先端を行くビジネスモデルですので、いち早く傾斜産業となりました。外から見ると、一見華やかに思われる機関投資家も、実態は冴えない資本市場により、更に生き残りが厳しくなっています。プロの投資家が、「就職する業界の選択」という最大の投資判断を誤っているというのは、何とも皮肉な話ですね。
[ 2012/06/30 06:49 ] 投資全般 | コメント(0)

中国の消費懸念

先ほど、米国市場の引け後に発表されたNikeの決算は衝撃的なものでした。実績が大幅にミスしていることに加えて、会社予想もコンセンサスを下回り、特に中国のオーダーが+2%と極めて弱いです。

市場は中国の次の四半期のオーダーを+15%と予想していただけに、ショックが大きく、現在場外で10%程売られています。

これを受けてその他の中国消費関連銘柄(ケンターッキー、マクド、ティファニー、コーチ等等)も若干下落していますが、欧州のブランド関連株は本日大きく売られるでしょう。

中国の減速懸念が日に日に増している中で、世界最大のスポーツ企業の見通しまで弱いことで、市場はショックを受けています。一方で、足元では金利引下げによって、不動産が再び回復してきているという話もあるため、難しいところです。今年の中国は政権交代の年であるため、何としてもGDP成長率は維持するはずですが、政策がイマイチ小出しなので、不安が払拭されないというのが現状です。

私はこれは絶好の拾い場であると考えていますが。。。
[ 2012/06/27 05:31 ] 投資全般 | コメント(0)

日本が円安トレンドを歩み始めたら

最近ドル円が奇妙な動きをしています。本日もドルは全面安ですが、対円のみ上昇しています。QE3を実効すると思ってショートしていた人のショートカバーが主体である可能性が高く、円安トレンドと考えるのはちょっと厳しいかもしれません。

先日のFOMCで米国のGDP成長率は今年、来年、再来年分まで下方修正されており、米国10年債金利も未だ1.67%にある状況です。為替の動きは超短期では訳のわからない動きをしますが、日足のトレンドは基本的に金利差のトレンドと同じになります。

金利差トレンドからかい離してドル高円安が起こるとすれば、それは日本売りという意味での円安が来るという場合です。しかし、世界の金融市場は、日本の将来を値踏みして価値を織り込みに行く程、誰も日本などに注目していません。

私も長期的に円は円安へ向かうと思っていますが、次の円安局面は、今の円高局面よりももっと深刻さが増してくるはずです。円安メリットを受けるはずの企業は、そもそも海外移転してしまっていますし、食糧から生活雑貨までが、鬼のように値段が上がって来ます。

日本国内の企業収益は恐ろしいスピードで悪化し、また日本の唯一の武器であり、先人たちの遺産でもある経常収支が、赤字に転落することが見え始めて来ます。政府日銀はドルを売って円安を止めようとするでしょうが、百歩遅れて危険に気付いた日本国民が円を売りまくるでしょうから、もう止められません。

このようなことは現実には起こらないと思うかも知れませんが、平均的な日本人の教育水準や考え方を見ていると、むしろ最もライクリーなシナリオに見えてきてしまいます。資源の何もない国を大国へ成長させた先人たちは、本当に偉大であったとよく思います。きっと彼らの世代は最初は「ただ欲しかった」、それだけであったと思います。そしてその強い思いが気付けば自分自身を成長させて、破竹の勢いでイノベーションを起こして行ったのでしょうね。
[ 2012/06/23 07:10 ] 投資全般 | コメント(0)

ユーロ問題の大本命、スペイン経済のリスク

私はかねてからスペイン経済が如何に深刻な状態にあるかを述べてきましたが、欧州ソブリン問題はいよいよ本命のスペインの問題に対峙せねばならなくなってきました。私の悲観的な見方は先日発表された1,000億ユーロ規模の同国銀行への救済策と、本日発表された銀行のストレステストの第一次結果を受けても、大きく変わりません。

スペインは、アイルランドが抱えた住宅バブル崩壊後の金融システム危機とギリシャやポルトガルが苦しむ経済競争力の劣化という問題を併せ持つ超問題児です。スペインに対する不安を軽減する材料として、多くのアナリストが比較的低い債務/GDP比(65%)をしばしば持ち出しますが、この数字を鵜呑みにしてはいけません。ここに未払いの政府債務、公的機関債務(例えば、公立病院の製薬会社への支払いの肩代わり保証)、将来年金債務、スペイン開発金融公庫が抱える債務、さらに銀行保証を加えて再計算すると、実質の債務負担はほぼ100%に達します。

既に同国金融機関の状況については、日を追って窮状が明らかになっており、銀行貸付のうち、既に貸付総額の2割以上が不履行状態にあります。

これに追い討ちをかけるのが、経済ファンダメンタルズで、政府もIMFもスペインの経済見通しについて楽観的に過ぎます。例えば、欧州向けが67%占める輸出について改善見通しを持つことは極めて難しいですが(相手国は1位フランス、3位ポルトガル、4位イタリア)、政府は来年以降7%増を見込むという甘すぎる試算をしています。

ギリシャ同様、若年層の失業率が50%に達している事実も見逃せません。持家比の高い(82.3%)同国では、当然ながら若年層家計の債務負担が恒常的に高く、失業問題はこの傾向をさらに後押ししています。加えて、欧州の中でも教育水準が低く、相対的に強いと呼べる産業はありません。

こうした構造問題を踏まえると、“実質的な”債務/GDP比は2年内には150%を越える可能性があり、外国人投資家がスペイン債を叩き売ってくるリスクがあります。今回の銀行救済だけでは、スペインを救うことはできません。
[ 2012/06/22 02:22 ] 投資全般 | コメント(3)

FOMC声明文の内容

午後1時30分に発表されたFOMCの声明文ですが、市場の予想通りオペレーション・ツイストを年末まで延長することが発表されました。

ただし、市場の予想と違ったのはオペレーション・ツイストの規模でして、今回の延長によって購入する規模は$267Bilと、市場の予想の$150Bilを上回るものとなりました。また、購入する資産は6年~30年物とこれまでと変わらなかったものの、購入したことによるバランスシートの増加分を減らす手段として、年内に満期償還する分を再投資しないという新手法を導入しています。

さらに、声明文中には、必要であれば追加の行動に出る用意があるとのコメントが挿入されており、事態が悪化すればQE3もあるとの姿勢をにじませています。この他、“労働市場の回復は足下で減速している”、や“家計消費は年初よりも緩やかなペースの増加にとどまっている”など、景気の見方を下方修正するようなコメントが挿入されています。インフレ圧力の低下を確認するコメントも挿入されています。

経済成長率に関しては“非常に”緩やかにしか加速していかないと予想している、とあり、前回の緩やか(gradually)という部分にveryが挿入されており、GDP成長率予想が2012年だけでなく、2013年及び2014年も下方修正されました。
(The growth forecast for 2012 has been revised down by half a point to a range of between 1.9% and 2.4%. Growth for 2013 and 2014 was also revised down by a few tenths of a percentage point. )

これらを受けて、政策金利に関しては、少なくとも2014年遅くまで異例の低水準にすることが正当化されるとしています。

短期的にはノーサプライズですが、2013年,2014年まで低成長が続く見通しはネガティブです。世界最大の経済がこのような状況であるというのを改めて噛み締める必要があるかも知れませんね。
[ 2012/06/21 05:53 ] 投資全般 | コメント(2)

マイクロソフトの新タブレットSurface - iPadとの比較

昨日マイクロソフトが発表したタブレット"Surface"のスペックが明らかになりました。もちろんi-Padのパクリですが、やはりというか何というか、若干ダサイ気がします。タブレットというか、ノートPCに見えるのは私だけでしょうか。。。やはり実用性とデザインを両立させることに関してはアップルには敵いませんね。

値段は明らかにされていませんが、400-500ドルは最低するスペックです。ちなみにUSBポートが付いていますが、一方で通信キャリアのネットワークが使えるようになるかは不明です。

過去のマイクロソフトによるハード経験を振り返ると、上手くいった例がありません。Xboxはゲーム機としては悪くないですが、電源アダプタに欠陥があり、10分ぐらいゲームをしていると、不快な爆音をアダプタが出してきます(アメリカ版だけかも知れませんけど)。6年前に発売した音楽プレーヤーのZumeはゴミでしたし、2年前のスマホのKinはガラケー並みの汎用性のなさでした。最近でも、携帯で提携しているNOKも散々という状態なので、期待値はかなり低いところから始められます。

マイクロソフトとしては、自ら先陣を切って、ウィンドウズを搭載したタブレットとはこうだと見せることが目的で、他社がタブレットで追随してくれれば、OSを売ってボロ儲けという戦略かと思います。マイクロソフト陣営はアップルの一人勝ちを止めることが出来るでしょうか。ちなみに、Surfaceの発売は秋以降です。

[ 2012/06/20 09:02 ] 投資全般 | コメント(0)

中国関連は長期的に強気

中国株は長期的に見て仕込み場かも知れません。株価はすでに大きく下がっており、底這い状態ですし、金利を下げたのも反転の兆候と捉えることは可能です。昨年夏頃から話題になったハードランディングの懸念もなくなってきました。

中国の都市化は毎年着実に進んでおり、将に日本の1950年代からの高度成長期のような経路を歩んでいます。もちろん当時よりも世界が近代化していますので、成長と成熟化へ向かうスピードが当時の日本と比べて何倍も速く進んでいることには注意が必要ですが。

中国の産業別シェア

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企業収益の超高成長は今後もしばらく続くのは間違いないですし、中国株や、中国を成長ドライバーとしている企業などには私は長期では強気です。以下のように、中国企業の利益成長率は高く、その割には現時点でバリュエーションは極めて低く評価されています。

中国のセクター別増益率予想

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セクター別予想とバリュエーション (右下にある程割安)

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[ 2012/06/20 04:32 ] 投資全般 | コメント(4)

スペインの金利が7%を越える

ギリシア再選挙は取り合えず、良いかたちで終わりました。今後は、緊縮財政の緩和の交渉などがフォーカスされることになりそうです。

一方でスペインの金利は7%を越えました。スペインはギリシアとは比べものにならない程に大きな経済であり、この金利が再調達が難しくなるとされる7%を越えたことにニューヨーク市場は警戒を高めています。

G20、FOMCで何も出なかった場合は、スペインの金利を見ながら、再びリスク回避となる可能性は否定できません。もし次に下落が来た場合は、チャート的には容易に前回よりも谷が深くなると予想されるので、警戒しましょう。

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[ 2012/06/19 05:56 ] 投資全般 | コメント(0)

成熟した国と、地盤沈下する国

繰り返し述べますが、NDも左派急進派もユーロの残留を望んでおり、私はギリシアの再選挙はイベントにはならないと考えています。ギリシアの再選挙の前に、各国から予防線を張るようなコメントも多数出ており、市場はギリシア再選挙は消化しています。リスクは再選挙後に連立政権が樹立されないことであり、むしろフォーカスすべきことは選挙後に控えていると言ってもよいでしょう。再々選挙となったら、ギリシアは強制的に脱退となるリスクがあります。

米国のマクロ指標がパッとしないため、QE3の思惑が高まっていますが、QE3へ踏み切る可能性はないと言っていいでしょう。ツイスト・オペの延長は十分あり得ますが(ツイストというより長期債の買いのみ)、これはすでに織り込まれています。株価が堅調である限りQE3はやりません。FEDは将来のことも考えて、QEに頼る経済になって欲しいとは思っていませんので、余程のことがない限りはQE3を発動することはないでしょう。

欧州経済は皆が思っているよりも悪化するとグリーンスパンが昨日言っていましたが、そうなって行くでしょう。今後、幾度となく残念なマクロ指標が出続け、小国は崩壊、主要国の景気も悪化していくかも知れません。欧州が財政統合へ向けて動きが出ているのは、これらを見越して、今すぐにでも動いておかないと間に合わないと思っているはずです。

欧州が日本のように地盤沈下していっても、世界経済は回り続けることは可能です。ただ、世界経済のけん引役である、米国と中国の経済が強いかと言うと水準的にはそうでもありません。我々の暮らす資本主義世界はIT革命以後、急速に仕事が効率化されたため、すでに成熟期を向かえていると思います。米国が超低金利政策を長期間行う日がくるなんて、昔の人は誰も想像していなかったと思います。我々は成熟した国と、地盤沈下する国の資産価値を計っているような状態であり、バリュエーションは過去の水準へ戻ることはないでしょう。
[ 2012/06/16 05:19 ] 投資全般 | コメント(0)

もみ合いから上離れへ

NY市場の引け間際に

「各国中銀がギリシャ再選挙後に必要に応じて流動性供給のために協調行動を取る準備をしている」

という報道が流れ、リスク資産は一気に上昇。報道の真意などは定かではありませんが、昨日からオバマが欧州首脳と電話をしまくっていたことや、BOE、日本の中尾財務官なども、立て続けに金融緩和や流動性について発言を始めています。

テクニカル的にはもみ合いボックスから、ヘッドアンドショルダーを形成せず上に抜けたので、上昇相場の始まりのサインにも見えます。
[ 2012/06/15 05:33 ] 投資全般 | コメント(4)

ヘッドアンドショルダーは完成せず

8:30に発表された5月の小売(自動車・ガス除く)のデータがコンセンサスの+0.4%に対して-0.1%となり、また前月の数字も小幅下方修正されていたことから、寄り付きは-0.5%程の売りで始まりました。

ただし売りは寄り付き後30分程度で終息し、その後相場は一気に反転を始めまして、小幅のプラス圏まで上昇しました。この一転上昇に向かったキッカケとなるようなニュースフローとしては、強いて言えば、ギリシャ急進左派連合ツィプラス党首が「EUはギリシャをユーロから追放しないだろう」とコメントしたことや、フラハティ・カナダ財務相が「次回のG20で刺激策について協議する可能性がある」と述べたことなどがありました。

相場の中盤は小幅のプラス圏で小幅な動きに留まりましたが、午後1時30分あたりから、再び下落へ向かい、その後引けへ向かって下落が加速して、結局寄り付きで付けた安値を更新して引けました。

下落へ向かわせた要因として考えられることは、フィッチが「スペインの銀行の不足資金は最悪1000億ユーロになる見通し」との見解を示したことや、オランド・フランス大統領が「ギリシャがコミットメントを中断したい印象が与えられれば、一部の国はギリシャのユーロ圏離脱を望むだろう」というコメントがキッカケとなったと考えられます。また、その後の下落を加速させた要因としては米格付け会社イーガン・ジョーンズがスペインの格付けを「B」から「CCC+」に引き下げたと発表したことなどが挙げられます。

小売のデータが悪かったため、為替はドルを中心に売られ、債券は上昇、10年債利回りは再び1.6%を割り1.59%となっています。

本日はS&P500が1307辺りを割れ込んだ場合には短期のヘッドアンドショルダーが完成したため、下を見る必要がありましたが、最後にギリギリで切り返しており、現時点では下げサインは出ていないと考えています。

見通し

6月は上昇すると考えています。米国債金利が一時1.4%台へ突入するなど、先月の行き過ぎた動きの反動が続き株価は堅調に推移すると考えています。ギリシアは選挙結果に係わらず、ユーロ残留と緊縮財政の譲歩を引き出すと考えられますし、欧州も私が予想したよりも早くに、ユーロの財政統合へ向けた動きが発言に見られて来ています。新興国は金融緩和を明確にしており、景気の底割れのリスクは小さくなっていますし、加えて、米国は景気に減速の兆しが見られれば量的緩和というカードを持っている状況であり、先月の反動を予想しています。

もっとも、欧州情勢の不安が消えることはなく、キプロスやアイルランドの救済、ポルトガルの第二次支援、脆弱なスペイン経済、ユーロ圏の枠組み変更に係わる動きなど、不透明要素には事欠かない状況であるため、来月以降は再び下落へ向かうと考えています。
[ 2012/06/14 06:31 ] 投資全般 | コメント(0)

リスク資産の予想

本日は現在の私のイメージを箇条書きで述べます。

ギリシア再選挙
選挙結果に係わらず、下落材料にはならない。リスクは第一党と第二党が再び合意出来ず、再選挙となること。この場合は、不払いの発生確率が高まり、リスク資産は調整を余儀なくされる。

QE3
次回のFOMCでQE3に踏み切る可能性は10%程度。

米国株・リスク資産
6月は上昇。7月以降、再び調整。

その他、市場が織り込んでいないリスク
ユーロ圏のキプロスの救済。キプロスの経済は崩壊寸前であり(国民の半分がギリシア人)、ユーロ圏は救済が必要。
ユーロ圏のポルトガルの救済。ポルトガルは来月にも2次支援が必要。ユーロ圏の小国が次々と救済が必要となり、市場にはネガティブ。
[ 2012/06/13 05:02 ] 投資全般 | コメント(0)

相場の方向感が予想できず

ここ最近のマーケットには私もお手上げ状態というのが本音です。本日のNYの下げは流石に予見できず、市場の恐ろしさを体感した一日となりました。

スペイン救済の具体的な進捗が怪しまれる、というのが強いて言えば理由かも知れませんが、正直、下げの理由は特になかったと思います。理由なき下げこそ本当の調整と言えるのかも知れませんね。

リスク資産はアジアで開けた上窓を閉めてしまったので、今度はむしろ下にバイアスが掛かっているようには見えます。週足で見て、大きな反動上昇の次の週足が大きな陰線になるパターンはよくありますが、それでしょうか?

いや、ハッキリ言ってよく分かりません。ワカラナイ、というのも一応情報なので、コメントして置きました。
[ 2012/06/12 06:57 ] 投資全般 | コメント(0)

米国株の独歩高トレンド続く

米国株は一週間の上げとしては年初来で最大の上げとなりました。歪んでいた市場のマグマが吹き上げたと言ったところでしょうか。

S&P500は寄り付きこそ、昨日のアジア・欧州の下げを受けて下がりましたが、すぐに切り返し、月曜日から続いている上昇トレンドのラインへ沿って上がって行きました。バーナンキの演説の次の日の米国相場が、アジアの利食いの流れに逆行して上昇したのはインパクトが大きいですね。

足元で下げが加速していた原油も反発、米国10年債金利は米国時間中は上昇し1.635%ですが、スペインとイタリアの金利も上昇しています。スペインの銀行に関するスケジュールは、11日にIMFによるスペイン金融システムに関する報告書が出され、21日に外部機関が行うストレステストの第一次段階の結果が公表されます。救済案がまとまるには時間が掛かりそうですが、取り合えずは動いているようです。

私の週明けのイメージは、リスク資産はあと数日間、上昇トレンド継続ですが、その後調整が来るのではないかと思います(あくまでもイメージですが)。多くのリスク資産が転換線を上へブレイクしており、豪ドル/円は本日78.44の基準線もブレイクしています。過去、このパターンは何故か数日まだ上を追い、その後再び調整しています。

来週はギリシア選挙前の週となるので、後半へ向かう程様子見ムードが高まってくるのではないでしょうか?結局のところギリシアの行く末は「マジでどちらかわからない」状態です。
[ 2012/06/09 05:41 ] 投資全般 | コメント(2)

中国の政策金利引き下げとその背景

中国人民銀行が本日から政策金利を0.25ppt引き下げると発表しました。これにより1年物貸出基準金利は6.31%、1年物預金基準金利は3.25%に低下することになります。

中国の利下げはリーマンショック後の2008年12月以来であり、ギリシア再選挙後にあるかも知れないと言う程度の織り込みであったために、相変わらずサプライズなタイミングでの政策転換でした。

今回の決断の背景としては、主として以下、三つが考えられます。

1)中国景気の持ち直しをより確実なものとするため、流動性供給だけでなく金利面からの緩和も必要との判断した。

2)今年の6~10月のインフレ率の低下がほぼ間違いない状況となった。

3)海外経済情勢の急変によって今後の輸出が著しく悪化する見通しを持っている。

当局の開示が少なく、今後どのような悪材料を見通した上での、金利引下げかが推測の域を出ませんが、積極的な経済政策の実施によって、景気の底割れリスクが小さくなったことはポジティブです。しかし、中国が金利を引き下げるというのは余程のことですので、短期的なネガティブ指標が出てくる可能性には注意したいところです。

特に中期的には資源国に対する悲観的な見通しの修正を金融市場に対して迫るものと捉えられ、豪州やブラジルなどにはポジティブに効いてくるでしょう。
[ 2012/06/08 04:13 ] 投資全般 | コメント(0)

QE3の可能性に注目

米国株
出来レースとは言え、金曜日の雇用統計ショックで開けた窓をピタリと閉めて終わりました。しかし正直、完全な上げサインが点灯していた割りには力が弱く、下げトレンドの終了を見せるまでは上がりませんでした。1310の窓を埋めた直後に勢いが失速しており、まだトレンドは転換していません。上値は1321くらいのイメージでいます。

本日のリスク資産の上昇はチャートを読める人なら、お約束の上げと言う感じです。ドラギ総裁が欧州の問題は金融政策でどうこうできる問題ではないという一歩引いた発言をしましたが、これらを完全無視したのも、チャートが反発を示唆しているからに他なりません。逆に言うと、この後ハシゴを外される可能性を残すことになってしまいました。

QE3
QE3があるのかないのかが重要ですが、一応セルサイドは以下のように予想しているようです。米国は自国の景気に失速の気配が認められれば、他国が迷惑を受けようが、気にせず自己中心的な政策を打つのが良いところです。日本人の感覚だと、米国がこの状況で更に金融政策を行うとは想像できませんが、それでもやるのが米国ですので、一応可能性の一つに入れておきましょう。

オペレーションツイストは可能性が低そうです。すでに売る短期債がないのと、長期債も十分過ぎる程金利が下がって来ていますので、追加でやることにあまり意味がないと考えられます。

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[ 2012/06/07 05:05 ] 投資全般 | コメント(2)

QE3の可能性は80%?

G7財務相会談
G7財務相・中央銀行総裁電話会議では「欧州の金融・財政統合について協議した」という声明が発表されました。この動きは先日のアゴラで私が論じているくらいですので、予想されたものですが、意外に早くこのような動きが出てきたことはポジティブです。もちろん具体策へ動くのはまだまだ先ですが、反発のキッカケには十分です。

米国株
本日の米国株は朝から引けへ向かってジリ高となり、やや警戒的だが、リスクオンの方向へ再び向かいました。本日200日線を上抜けたため、先日の下げサインはFailであった可能性もあります。チャート的にもマクロ環境も、一旦反発をするに十分な条件が揃っており、戻りが続く可能性があります。

ドル円
財務大臣がG7の電話会議で円高の不利益をよく理解してもらったというような発言によって、ドル円が反発しましたが、これにはかなり眉唾です。G7の中で日本は最下位選手であり、しかもユーロ問題とも関係のない話を聞いてくれたとは思えません。ちなみに米国債券市場が現在付けている金利はQE3の発生確率を80%と見ていると逆算されるそうです。

豪ドル
市場予想どおりの0.25%の利下げとなりましたが、株の地合いが回復したため、豪ドルも上昇。日足では3日前に下髭を付けた後に、2日陽線を付けており、反発の可能性を示唆しています。また転換線も久々に上へブレイクしており、反発を示唆しています。
ちなみに長期派の私は静観しているだけで、勝負をしません。反発があっても短期である可能性があるのと、この水準ではスワップvs.キャピタルロスのリスクが見合ってないと思うからです。金利を下げている以上、豪ドル/ドルにはまだ下があると感じています。
[ 2012/06/06 05:18 ] 投資全般 | コメント(0)

豪州の金利に注目

豪ドルは慎重に
明日5日の豪準備銀行(RBA)の政策金利発表の市場予想は、0.25%の利下げを行い3.50%としていますが、私は可能性は低いものの衝撃の0.50%の利下げもあると思います。何れにしても、豪州は利下げトレンドであることを表明しており、人によっては2.5%になるまで続くと予想している人もいます。豪ドルはこれまでの金利面での優位性がなくなる方向へ進んでいるので、かなり注意した方がいいでしょう。下の図を見てください。高金利通貨は、金利下げ局面では下げのパワーがかなり強いことは意識したいところです。"豪州でさえ"、このような状況であるのです。

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[ 2012/06/05 00:31 ] 投資全般 | コメント(0)

魔の金曜日

雇用統計は非農業部門の雇用者数が前月比6.9万人増と、コンセンサスの15万人増を大きく下回り米国経済に暗雲が立ち込めています。3ヶ月連続の悪化であり、かつ前月の数字も下方修正されています。内訳を見ると、暖冬の反動の影響を受けやすい建設(前月比2.8万人減)などはともかく、天候の影響を受けにくい、会計・経理サービス(前月比1.4万人減)や建物・住居向けサービス(前月比1.4万人減)などでも減少、また、小売業の雇用も前月比0.2万人増のみであり、内容は悪いと言えます。

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ISMは53.5と市場予想53.8をわずかながら下回ったものの、新規受注指数は60.1と4月の58.2からむしろ上昇しており、懸念していた程悪くありませんでした。ただ、輸入受注指数は59.0から53.5へと低下し、景気減速する海外からの需要は減退していることを示唆しており、注意したいところです。

6月のFOMCに向けて追加緩和期待を高める内容ですが、金利が大きく低下してしまっていること、更にバーナンキ議長やダドリーニューヨーク連銀総裁はすでに季節調整の歪みや暖冬効果の反動を認識していることなどを考慮すると、QE3が導入される可能性は依然として高くないと考えています。
[ 2012/06/02 06:15 ] 投資全般 | コメント(0)

「投資家」とは生き様

これをご覧の読者の方々には投資家が多いだろう。

投資家とはリスクとリターンという言葉を最も強く意識し、それを人生の中に組み入れている人々の生き様のことを表していると常々思う。「プロの投資家と個人投資家の違いとは」でも述べたように、投資家にプロとアマの違いどない。

あなたは、ここぞと思う時にリスクを持って投資する。
あなたは、時としてそれが失敗であっても挫けずに学習し、気持ち整えて次の機会を辛抱強く待つことを知っている。
あなたは、リターンに見合わないリスクは決して取らないし、リスクに見合わないリターンも決して望まない。

人生はリスクを取れない者にリターンを与えない。これは何もお金を投資することに限らず、仕事や勉強、恋愛、ボランティア、家事、子育てに至るまで共通している真理である。

あなたがリスクを取った時、すべてはあなたの中で完結している。誰にも干渉されないし、誰が何と言おうと従う必要もない。ステージでギターソロを弾くロックスターのように、髪の毛の先まで自由なのだ。

投資家は投資家でない人と比べて、遥かに知的関心が高く、そして頭が冴えている。自分自身のビジョンがあり、常に物事との距離感を調整している。他の人が時間を浪費している時、あなたはきっと何かに投資中であるだろうし、同時に次の投資案件を探し、その精度を少しでも高めることに余念がない。

日本もそんな投資家が増えてくれば、ワクワクするのだが。
[ 2012/06/01 05:15 ] 雑感 | コメント(3)
筆者紹介

check 小松原 周 (あまね);

ファンドマネージャー・アナリスト。日本株(東京)や米国株(ウォール街)の経験が長く、取材した会社は5,000社を超える。徹底したリサーチと業績予想に基づき投資判断を行うファンダメンタリスト。

*ブログ記事は、どのような場合であっても個別銘柄の投資判断に関して述べることはありません。

By 管理人:

Macoちゃん♀・x・)

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