仙人の祈り

嵐の前の静けさ

欧州市場は先週金曜日のドラギ総裁の発言から、引き続きリスクオンの動きが続いており、スペイン債の利回り低下と株の上昇が続いています。米国時間早朝にS&Pが2012年のユーロ圏GDP見通しを0.0%から0.6%減に下方修正しましたが、織り込み済みでありリスク資産は特に反応はありませんでした。

欧州市場はリスクオンが続いていますが、本日の米国株市場は金曜日の大幅上昇から一服し、ほぼ横ばいで寄り付きました。先週金曜日のドラギ発言によってLTRO3の可能性が高まっており、ユーロドルはドラギ発言が出た直後から売りで反応し続けていることも、米国市場を冷静にさせている要因のひとつかも知れません。10時半頃に、米独財務省が、共同声明で、国際的な協調の必要性を指摘し、ガイトナー米財務長官が、ユーロ圏の安定化に向け当局が必要な措置を講じることに自信を表明しましたが、こちらも特に反応はありませんでした。

米国株式市場及び為替市場は、金曜日のような加熱感はなくなり、FOMC、欧州金融決定会合、雇用統計などのビックイベントを前に完全に様子見ムードとなっています。

FOMCでQE3がアナウンスされることはないでしょうが、9月にはやるようなトーンを出して来るかも知れません。ECB理事会ではスペイン債の直接購入とLTRO3が出なければ、ネガティブサプライズです。雇用統計は悪いとむしろポジティブ材料となるでしょう。
[ 2012/07/31 07:16 ] 投資全般 | コメント(0)

欧米の金融緩和施策に注目

ECBのドラギ総裁がドイツ連銀総裁と話をするという報道があり、金曜日の米国市場は一気にリスクオンとなりました。スペイン、イタリアの金利上昇を止めるために、ECBが直接購入をするという噂が流れています。またLTRO3を行うという噂もあります。これらの結果は8月2日に分かるため、相場は大きく動きそうです。本当であれば、リスクオンの相場が始まる可能性は高いです。

来週はFOMCもあります。今回のFOMCでQE3へ踏み切る可能性は小さいと考えますが、米国マクロの減速は明らかであり、米国企業の決算も良くはありません。サプライズで先手を打ってQE3が発動された場合も、リスクオン相場を作ることになります。

金曜日は雇用統計があります。どんどん悪化する雇用に変化の兆しがなければ、QE3期待が高まることとなり、雇用が悪くてもそれほど下がらない可能性があります。

中国も年内は更なる金融緩和を続けると言っています。世界全体が金融緩和モードに拍車がかかれば、リスク資産は上昇するでしょう。もちろん、それは永続性のある世界のための措置ではなく、再び延命をして、将来のリスクを高めているだけに過ぎませんが、、、。
[ 2012/07/29 03:06 ] 投資全般 | コメント(2)

決算は悪いが株価は下がらず

米国株式市場は決算のど真ん中であり、流石に私も忙しくて更新が滞っています。

米国決算は想定通りか、若干弱い決算が相次いでいます。特に実績よりもガイダンスに経営者のマクロの見方の自信のなさが出ています。

株の方は、概ね織り込んでいるため、インデックスも決算が要因で大きくは下がりませんが、今年度のEPSは確実に切り下がっていくため、力強い上昇は見込めないかも知れません。あるとすれば、LTRO3やQE3によるカンフル剤の投入でしょうか。

昨日のドラギ総裁の意味深な発言によって、LTRO3は可能性が高まって来ました。スペインはそれだけ早めに手を打たないと手遅れになるという焦りの表れと言えます。
[ 2012/07/27 08:17 ] 投資全般 | コメント(0)

アップルショック

先ほど出たアップルの決算は悪すぎました。売上、利益ともに大幅ミス、ガイダンスも市場予想の遥か下で出してきました。

地域別には欧州・中国がやはり悪く、製品別ではi-Pad以外はすべて期待以下でした。

もっとも株価は現在5%程度しか下落していません。もともとディフェンシブな銘柄であることや、10月のi-Phone5の買い控えが起きているだけ、と期待を維持する向きもあるためです。

私は中国のTier1シティーの景気が下向きであるため、このままいっても10月にi-Phone5を皆がこぞって買うようなことにはならないとは思うのですが(ちなみにi-Phoneの利益率はi-Padの倍あるため、重要です)。
[ 2012/07/25 08:21 ] 投資全般 | コメント(2)

ラスト30分に注目

世界のリスク資産の潮流は米国株式市場が決定していることは言うまでもないことですが、米国市場のラスト30分の動きをチャートで注意して見てみることをオススメします。

何故ならばラスト30分に出る方向性が、市場参加者の本音だからです。私もそうですが、プロのマネージャーは買うか売るかは既に決めているが、いつ執行するか、タイミングを推し量って動く人がほとんどです。そしてこのような人の多くが、ラスト30分に動くことが多いのです。

よく見ていると、米国市場はラスト30分にこれまでとはまったく違った動きをする日が多くあることに気付くと思います。この時間帯の"向き"を、相場の方向性のヒントにするとよいかも知れません。
[ 2012/07/24 05:07 ] 投資全般 | コメント(0)

豪ドルの独歩高が続く

先日記載したように私は現在は豪ドルに強気ですが、本日も豪ドルのみ上昇しました。

強さの理由は、豪ドル経済が好調であることや、コモディティーの上昇、高金利などが作用していると考えられます。以前も書きましたが、購買力平価で算出した豪ドル円価格は恐らく70円以下となりますが、プレミアムが付いたまま、飛行し続けています。

米国時間中はS&P500との相関が高まるため、S&P500が好調であることももちろん理由のひとつです。S&P500は一目均衡表は上を示し続けており、セオリー通りの上昇が続いています。決算も悪い企業も出てきていますが、今のところはイメージの範囲内の悪さです。
[ 2012/07/19 06:04 ] 投資全般 | コメント(0)

QE3の可能性が少し上昇

バーナンキの議会証言の行間を読むと、QE3の可能性に関してかなりリアリティーを持って考えていることが伺えます。

米国決算は先ほどインテルが出しましたが、無難な数字が出てきており、強気派には朗報となる内容でした。

カジノ大手のWYNNも出しましたが、予想どおりマカオやラスベガスが悪いですが、織り込まれている程度の悪さであったため、サプライズはありませんでした。

金融も次々と出てきていますが、良くはないですが、概ねイメージの範囲内。インダストリーセクターなどではネガティブな決算及び見通しが相次いでおり、株価も下向きのものが多いですね。

まあ決算は始まったばかり、これからいろいろととんでもないことが起きそうです。波乱のない決算など、米国ではありませんので。米国は日本のようにストップ安などがないのもあり、決算が悪かった時の株価は容赦がありません。簡単に30%とか下がる銘柄が出てくるので、本当に恐ろしいですね。
[ 2012/07/18 06:12 ] 投資全般 | コメント(0)

コモディティーの爆騰が続く

コモディティーの爆騰が続いています。

北米はニューユーク含め、本当に暑い日が続いており、中西部の干ばつによってコーン、小麦、大豆の価格がとんでもないことになっています。コーンは先月$500近辺でしたが、本日も更に上昇し$782で取引されています。

たかがコーンとは言っても、これが続けば大きな問題になります。利下げモードに突入した中国などは食料品の高騰が大きなインフレ圧力となってしまうと、追加の利下げが出来なくなってしまいます。中国は日本と同様に、農産品は純輸入国なので、農作物や肉の値段の上昇は大きな問題です。私もただでさえニューヨークの物価が高くて困っていますが、このままだと更に食品価格が上がってしまうので本当に勘弁して欲しいです。

日本はいうまでもなく、コスト増になります。円高のうちはいいですが、この状況でもしも円安になったとしたら、ぞっとしますね。日本食は大豆がないと話にならないと思いますが、大豆が買えなくなってきたら困ってしまいますね。食品会社はかなり厳しい選択を迫られることになりそうですね。

食の奪い合いの時代が来る、というのは以前から言われていることですが、そういった意味でも、カナダやブラジル、オーストラリアなどは農作物も豊富にあるため、強いですね。
[ 2012/07/17 07:55 ] 投資全般 | コメント(2)

中国GDPはインライン - 豪ドル買い

中国の第二四半期のGDPは7.6%とほぼ市場予想どおりの結果となりました。市場はセルサイドに煽られたお陰で、中国経済が大幅にダウンしているという懸念を持っていましたが、言うほど悪くないことに気付き、リスクオンとなりました。何年たってもどうして多くの人がセルサイドの煽りに乗ってしまうのか、正直疑問でなりません。証券会社のアナリストやストラテジストの推奨の通りに売り買いしても、勝つことは出来ません(実証検証でも証明されています)。

6月の小売のデータに関しては、むしろ市場予想をビートしています。最も懸念を持たれていた宝飾品なども19.5%伸びており、懸念はいったい何であったのかというくらい普通に良いデータが出てきました。

恐らくはTier1シティー、特に香港の経済の悪化は事実ですが、それ以外の都市では堅調を保っていることが要因として考えられます。私は中国はすでに金融緩和を始めているので、大崩するようなことはないと考えており、多くの投資家とは逆に、中国関連は買いまくっていました。中国の経済のステージを考えると、金利を下げ始めたくらいから逆張りで買うのがちょうど良いと考えています。

豪ドルは買い、ユーロは売りです。
[ 2012/07/14 05:56 ] 投資全般 | コメント(2)

FOMC議事録はサプライズなし

FOMC議事録はサプライズは何もありませんでした。市場はそれよりも、次々と出てくるネガティブな企業決算に注目をしています。久しぶりのマイナス成長の四半期になる可能性が高く、市場は下半期の景気予想をセットし直している最中と言えます。

豪ドルは中国経済の減速懸念がある中でも、かなり堅調な推移を見せています。金利の引き下げトレンドの終了期待や、米国干ばつによる穀物高の恩恵を受けられることなどを意識しているのかも知れません。資源を持っている国が羨ましいですが、何にしても世界の潮流に反して豪州経済が堅調であるため、高評価は納得ですが。

豪ドル円はチャート的にもピークとボトムから半値戻し、RSIも58とスワップ派には最も安定した期間に突入しています。
[ 2012/07/12 06:19 ] 投資全般 | コメント(0)

閑散とした一日。豪ドルはボックス圏が続くと予想。

本日は特に材料もなく閑散とした動きでした。

豪ドルは上昇トレンド継続中ですが、パワーがありません。米国の企業決算や中国マクロを見極めたいと言ったところでしょうか。中国の6月CPIが予想を下回り、温首相が中国経済のダウンサイドリスクが高いとのコメントしましたが、概ね織り込まれています。中国のTier1シティーの景気は確実に悪化しています。

ちなみに、米国決算は恒例のアルコアが先頭バッターで先ほど決算を出し、小幅ビート、内容もそこそこ良かったです。毎回ミスする会社が逆にビートしてきたので、この後に決算は良くないかも知れませんね。少し遅れて出したAMDは早速ミスしました。

為替は恐らく日足で大きなトレンドを描くことは不可能でしょう。米国企業決算は微妙な決算が多くなると考えられます。ユーロはヘッドアンドショルダーを完成させており、要注意です。ユーロドルが暴落した場合には豪ドルも吊れ安しますので、ユーロドルの動きには注意を払っています。
[ 2012/07/10 06:31 ] 投資全般 | コメント(0)

雇用統計ショック、再び

非農業部門雇用者数は前月比8.0万人増となり、4月、5月、に続き3か月連続で10万人を下回る数値となりました(コンセンサス:10万人増)。株価はQE3期待で上昇かと、思いきや、本日は素直に下がりました。欧州でのきな臭い噂がセンチメントを悪化させていることもありそうですね。

労働生産性、労働時間に対して一定の前提を置くと、経済成長率が2%の世界では毎月の雇用増ペースは5-10万人程度が妥当という見方があります。もちろん、欧州信用不安や中国の景気減速など新たなショックが加われば、雇用の伸びはさらに鈍化する可能性があります。

6月雇用統計のFRBの金融政策に対するインプリケーションですが、まだQE3を誘発するほど弱くないと考えられます。過去、QE1を発表したとき(2009年3月)、バーナンキ議長が講演でQE2を示唆したとき(2010年8月のジャクソンホール講演)、オペレーション・ツイストを発表したとき(2011年9月)と比べると、4-6月期の非農業部門雇用者数の増加ペースはそれほど弱いものではありません。QE3の発動には、景気の一段の悪化、あるいは雇用の伸びのさらなる鈍化が必要だと考えています。

次の注目は来週の中国GDPですかね。これがショッキングな結果であれば、昨年の今頃と同様、グローバルリセッションの言葉が市場参加者の頭から離れなくなってしまいます。
[ 2012/07/07 03:19 ] 投資全般 | コメント(0)

根強いQE3期待

本日は早朝に大きな動きが集中した一日となりました。まず、中国が予想外のタイミングで1年物預金金利を0.25%、貸出金利を0.31%引き下げると発表。イギリスも資産買取プログラムの拡大を発表。最後にECBが市場予想通り政策金利の25bps引き下げを発表、しかし同時に預金金利を0%まで下げたことは予想外であり、欧州株やユーロは売りで反応しました。

その後、ドラギ総裁が会見で欧州の景気見通しに弱気のコメントをしたことや、追加のLTROに関する討議はなかったなどと述べたことで、欧州株やユーロは更に下落し、スペイン・イタリアの利回りも急上昇しました。

米国市場はQE3期待からか、マクロが良いと下がり、悪いと上がるような動きを最近は見せています。ADPが良いと株価は下がって始まり、ISM非製造業が悪いと逆に上がって行きました。

小売企業の6月月次が本日発表されましたが、発表した18社中、12社がコンセンサスを下回り、平均値は+1.2%と低調でしたが、もともと6月の月次は低調であることが足元で織り込まれていたため、小売全般、株価は反転上昇しました。個社別にはTJ maxxやRoss Storeのようなオフプライスリテーラーの月次が引き続き絶好調というトレンドが続いています。また、高価格帯の消費に陰りに見えていると言うセルサイドが多くなってきていますが、サックスやノードストロームなども予想外に市場予想を大幅にビートしています。

相場は、なんだかんだで上昇トレンドを保っている状況です。これまでのパターンだと、明日の雇用統計が良いと株価はむしろ下がるかも知れませんね。
[ 2012/07/06 09:15 ] 投資全般 | コメント(0)

株式投資家 vs. 債券投資家

S&P500と米国10年利回りが、かなり乖離しています。

別の言い方をすると、株式投資家は景気に楽観的、債券投資家は悲観的と言えます。私の経験上では、景気の見方は債券投資家の方が当たります。彼らはトップダウン以外、仕事がありませんので、マクロをよく見ているからです。

Citi Surprise Indexとは、マクロ指標が市場予想をどれだけ上振れているか、下振れているかを指数化したもので、プロがよく好んで見ています。このインデックスはお決まりのように山と谷を繰り返すため、使い勝手がとても良いです。足元では米国マクロが市場予想を下回ってばかりいるので、下に向いています。

足元では金利は横ばいにもかかわらず、株価は上昇しています。これはどちらかの投資家が間違っている可能性があることを示唆しています。QE3のカードが残されているため、株は先読みしているようにも見えます。皆さんにはどちらであると思いますか?

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[ 2012/07/04 08:28 ] 投資全般 | コメント(0)

米国デカップリングの終焉

ISMが3年ぶりに50を割れ、米国デカップリング状態が終焉を迎えました。

本日、特筆すべきは、株がそれでも上昇したことでしょう。先週から続く、欧州各国が債務危機解決に向けて動き出したとの評価や、今週金曜日のECBでの利下げを織り込んでいると思われます。

しかし今月から始まる米国企業の第2四半期決算及びガイダンスはかなり弱いものになりそうです。米国株及びリスク資産はその中でも値を保つことが出来るのか?、否、出来ないと思います。

S&P500で言った場合、上は1,400くらいで燃料切れ、後は、再び世界経済が実際にスローダウンしていることなどを理由に売られる展開をイメージしています。
[ 2012/07/03 08:07 ] 投資全般 | コメント(3)
筆者紹介

check 小松原 周 (あまね);

ファンドマネージャー・アナリスト。日本株(東京)や米国株(ウォール街)の経験が長く、取材した会社は5,000社を超える。徹底したリサーチと業績予想に基づき投資判断を行うファンダメンタリスト。

*ブログ記事は、どのような場合であっても個別銘柄の投資判断に関して述べることはありません。

By 管理人:

Macoちゃん♀・x・)

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