仙人の祈り

エコブームとは何だったのか? - 日和見(ひよりみ)主義者の発見器

2006年頃からエコが社会的なブームとなったが、最近ではあの時の勢いは何であったのかと思う程に沈静化している。

温暖化予想アル・ゴアを筆頭に、CO2を撒き散らすものすべてが害悪であるというような論調で世間を攻撃的に煽っていた「温暖化危険厨」たちは、仕事をやり終えて南の島でバカンスでもしているのだろうか?

少なくとも数百年単位での話を展開していた彼らが、数年単位で論旨を曲げている様を見て、我々は一つ学べることがある。「日和見主義者(天気のように意見をコロコロ変える人)」とはこういう人のことを言うのだ、と。

効果もプロセスも不透明な温暖化政策に、各国の世論はすでに背を向け始めている。

牛のゲップドイツでは気象変動を懸念する人の割合は2006年に62%だったのが現在は20%。オーストラリアでは2007年は同75%だったのが現在は30%。アメリカでは「21の最も憂慮すべき問題」のうち気象変動はランク外となっている。

このような世論の減退を受けて、各国首脳の温暖化政策も急速に冷え込んでいる。

メルケル首相はドイツのフィード・イン・タリフ(全量固定価格買取制度)の補助金を12年3月に平均25%引き下げ、7月からは補助金なしとした。もともと補助金がなくてはペイしないソーラーに対して、事実上の撤退を宣言した。
[ 2013/01/30 18:00 ] 経済社会 | コメント(0)

奏でる創造力 - 音をデザインする

我々の生活の中で視界に入る多くのもの、例えばスプーンも、傘立ても、自動車も、ビルも、何もかもが人工物である。特定の目的のためにデザインされて、ある種の完成形として存在している。

一方で、それらが奏でる音というのは、全くデザインされていないものが多い。ボタンを押す音、ドアが閉まる音、お店のBGMなど、大抵の周りの音は何の趣向もないものだということに気付く。

真っ白な世界米国の心理学者が行った実験では、街の雑踏の音を聞きながらデスクワークをすると、被験者の生産性は1/3まで低下するという結果が得られた。無作為な音の波に打ち勝とうとする意識がはたらき、集中力が落ちるのだという(そりゃそうだ)。

一方で、打ち寄せる波の音を被験者に聞かせたところ、生産性が20%向上した。おおよそ毎分12回の周期で繰り返される波の音は、睡眠中の人間の呼吸の周期と同じであり、脳がリラックスしている状態となることが要因らしい。

自然の音は我々に何かをはたらきかけるように完璧にデザインされている。デザインされているというより、我々の遺伝子にプレインストールされている。鳥のさえずりは多くの人に安らぎを与えるのは、外敵が近くにいないというサインであるからだ。

このように音のデザインは人間の心理に多大な影響を与える。つまりはビジネス上でも、音というものには、もっと注意を払うべきであると言える。
[ 2013/01/28 18:00 ] 経済社会 | コメント(6)

規模と成果のパラドクス - 成功の秘訣は些細な工夫にあり

人間には組織が大きくなればなるほど、問題を解決するにあたって大袈裟な対策を取ろうとする傾向がある。

しかし行動経済学の世界では、与える力が大きいほど、期待する成果が得られなくなるというパラドクスが存在する。つまり矛盾しているのだ。

AOLとタイムワーナーが合併した当時、ネットとメディアの融合だとして”史上最大の取引”と報道された。しかしこの合併によって、米国人の生活は、何ひとつ変わることはなかった、、、。

実際に人の記憶に残り、何かしらのインパクトを与える効果のあることは、実はこの逆で、とっても些細なことであったりする。

ユーレイル欧州では約1兆円を投資してユーレイルの速度を上昇させたが、残念ながら乗客はまったく増えなかった。

恐らくは、その1/10くらいの投資で高級ワインの「シャトー・ぺトリュス」を乗客に配り、旅を満喫してもらった方が集客力は高まるはずだ。ワインを楽しむ乗客は「もっとゆっくり走って欲しい」と頼むに違いない。

ヴァージンの胡椒入れヴァージン・アトランティック航空のアッパークラスの塩胡椒入れセットの話は有名だ。気に入った乗客が手にとって眺めていると「私たちからお客様への贈り物です」と底の方に彫ってある。

何年か後に、どの飛行機に乗ろうかという選択を前にした時、その乗客はふっとこのエピソードを思い出す。そして再びヴァージンを選んでくれる可能性が上がる。

リドマーホテルストックホルムの高級ホテルであるリドマーホテル(LYDMAR Hotel)のエレベーターのボタンには、各階を指定する数字がない。代わりにFunk、Jazz、R&Bなどと記されており、押すとエレベーター用のBGMが変わる。

このちょっとした遊び心によって、宿泊客はリドマーホテルのことが強く印象に残る。大金を投じてありきたりな部屋を作るよりも、遥かに費用対効果の高いアイディアである。
[ 2013/01/26 18:00 ] 投資全般 | コメント(2)

親子上場リスト - TOBされる確率の高い順に

最近の日本株では、日立グループに代表されるように、親子上場の廃止が進んでいる。

親子上場とは、その名のとおり、親会社と子会社の両方が上場している場合を言う。例えばNTTはドコモの株の63%を持つ親会社であるが、NTTもドコモも上場している。これが親子上場である。

親子上場リスト親子上場は基本的に市場から嫌われる。それもそのはずで、ドコモの経営権をNTTが持っているのだから、資金調達などを行う場合にもNTT自身がファイナンスをして、ドコモにお金を貸すべきである。ドコモを上場させておく意味はない。

また、親子上場は「ねじれ」と呼ばれる矛盾した現象を引き起こしているケースもある。例えば、ドコモの企業価値(時価総額)は、親であるNTTよりも大きい。
[ 2013/01/24 18:00 ] 投資全般 | コメント(6)

買ってはいけない!! - 買収防衛策を導入するゾンビ企業

買収防衛策という株主価値を毀損するだけの愚策を採用する日本の上場企業は多い。

買収防衛策が日本で流行したキッカケは、2005年の村上ファンドに始まるニッポン放送の支配権争いであった。経営者たちは敵対的な買収者から自身を守ることに躍起となり、こぞって導入を決議した。

ハゲタカファンドところが、リーマンショックによってハゲタカファンドは相次いで倒産し、その脅威は低下した。それにも係わらず、現在でも買収防衛策を導入している上場企業は519社もあり、2005年の頃から少しも減っていない。

買収防衛策というものが、如何に馬鹿げたものであるかを論じるために、一般的に導入されているライツプラン型の買収防衛策とはどのようなものであるのか、例を述べたい。

1. 買収者はまず「これから御社を買収します。何故ならこのような経済的ベネフィットがあるからです」と、"事前に"書面で通知する。

2. 会社は書面を受け取った後、"会社と利害関係のない"「第三者委員会」へ買収提案の審議を依頼する。

3. 第三者委員会は60日以内に買収提案が既存の株主にとってメリットがあるものかどうかを審議し、会社の取締役会へ勧告する。

4. 取締役会は原則、第三者委員会の勧告に従う。第三者委員会の勧告が「この買収提案は拒否すべし」であった場合、買収防衛策の発動を買収者に宣言する。

5. それにも係わらず、本当に買収を仕掛けて来た場合、取締役会は新株発行券を既存株主に配り、自社株を無制限に希薄化させることで、いくら買収者が株を買い集めても持分を増やせないようにする。

(なお、買収者が1を守らず、突然買収を仕掛けて来た場合には、5へひとっ飛び出来る。)
[ 2013/01/22 18:00 ] 投資全般 | コメント(6)

オンラインビジネス最先端 - 米国企業のトレンドを探る

日本発のEコマースと言えば、楽天やスタートトゥデイ(ZOZOtown)があるが、オンラインビジネスの最先端を行く米国ではすでに次世代の会社が出てきている。

今回はその中でも面白そうな会社をいくつかの紹介する。日本でもすでにサービスインしているサイトもあるので、覗いてみてはいかがだろうか。

まだ規模が小さいものが多いが、必ずやこの中から次の時代の寵児が生まれることだろう。

Groupon(日本語サイト)

この会社が革命的であったのは、1 日で完売することに注力したこと。また出品者に前払いをしてあげる代わりに、販売価格を下げさせ、集客力を高めた。

Farfetch.com

farfetchブティックが星の数ほどある欧州で、各店から在庫情報を集めて販売支援を行っている。例えばZegna(日本語サイト)で1,000ドルで売られている商品を800ドルで売っていたりする。オーダーが入ると当社がFEDEXまで手配してシッピングしてくれるので、お店は何もしなくてよい。これにより世界のどこからでも欧州のブティックブランドを買うことができる。
[ 2013/01/20 18:00 ] 投資全般 | コメント(2)

500円玉について考える - 最も得した企業はどこか?

日本人にとっての500円玉の価値について少し考えてみた。

500円札500円は昔は岩倉具視が描かれた立派なお札であったが、1982年に硬貨に格下げされた。当時のインフレ率や国の勢いを考えると、500円ごときはコインが相応という感覚だったのだろう。

だがその後、バブルが崩壊し、日本はまさかの長期的デフレに陥り、500円玉の経済的な価値は一転して上昇していった。政府・日銀の完全なる読み違いである。

そのことは2000年に発行された新500円玉によく表れている。どこの国に斜めから見ると透かしが入っている硬貨があるだろうか?微かに黄金色に輝く新500円玉を見た時、国民は500円の存在が格上げされたことを無意識下に焼き付けた。

このような幾つかの決定的な読み違いによって存在する500円玉は、世界のメジャー通貨の中で最も高い硬貨として存在している。
[ 2013/01/18 18:00 ] 経済社会 | コメント(0)

奴隷を解放せよ - 2,700万の心の叫び

世界には控えめな数字でも2,700万人の奴隷がいる。奴隷貿易時代にアフリカから移送された奴隷のおよそ倍の規模だ。

150年前、アメリカの農場に送り込まれた奴隷の値段は当時の平均年収の3倍であったが、現代の奴隷は僅か18ドルの借金によって、家族が何世代にも渡って奴隷となっている。これは昔話ではない。今現在、この地球上で起きている話である。

レンガ工場の奴隷インドやネパールのヒマラヤ地方にレンガを焼く窯がある。気温50度を超える現場では、男女子供関係なく頭にレンガを載せて数百メートル先のトラックまで運ぶ。

16時間休みもなく、彼らは黙々と同じ作業を繰り返す。まるで古代エジプトかダンテの「神曲」の地獄篇のような光景である。

子供が自分の体重以上の石板を麓のトラックまで運ぶ。飲み水も休みもなく、慢性的な脱水症状を起こしている。

彼らは生まれた時からその環境にいるため、外の世界を知らない。「宇宙は自分に興味がない」、そう思うしかない。

カトマンズではキャビンレストランと呼ばれる強制売春宿がある。レストランの入り口は一つしかなく、脱出は出来ない。中には7歳の子供までいる。

世界最大の人造湖であるガーナのヴォルタ湖では4,000人の子供の奴隷が働く。深夜の真っ暗闇の湖で投網をして魚を取るが、毎年多くの子供が溺れて命を落とす。
[ 2013/01/16 18:00 ] 経済社会 | コメント(3)

相続資産大移動 - 都市部の団塊の世代へ集中

日本の家計の貯蓄率は労働人口が減少に転じた98年から減少の一途をたどっているが、同時に個人金融資産もそれまでの増加が終わり、00年からはほぼ横ばいとなっている。

これらの要因は、不景気ということもあるが、高齢者が貯蓄を取り崩し始めていることが大きい。今後は日本の個人金融資産は、高齢化のため緩やかな減少を始めるだろう。

猫の三世代今後は寿命を迎えて亡くなる高齢者の増加が予想され、その相続資産の規模は毎年50兆円程ある。これは実物資産と金融資産の合計値であるが、金融資産だけで見ても今後10年で合計300兆円以上の資産が次世代へ引き継がれる。

地域間の資産移動の影響も大きい。50-60歳代は田舎から上京し、東京で働いている人口が多い。

このため、埼玉、千葉、神奈川、名古屋、岐阜の順に資産流入があり、東北や中国、四国、九州地方の資金流出が顕著になることが予想されている。
[ 2013/01/14 18:00 ] 経済社会 | コメント(0)

グレート・ダイバージェンスの終焉 - 国を豊かにする6つのアプリ

人類はこれまで累計1,060億人が誕生し、現在その6%が地球上で生活している。そしてそのうちの60%がアジアに住み、多くがとても貧困で寿命が短い。

東洋世界1京6,000兆円相当の富が存在するが、この大部分が西暦1,800年以降に生み出され、そしてその2/3を欧米人が保有する。

経済学者はこれをグレート・ダイバージェンス(大いなる格差)と呼ぶ。

西暦2,000年の時点で、イギリス人はインド人の10倍の富を持ち、アメリカ人は中国人の20倍の富を持つ 。西暦1,500年頃はその逆で、インド人や中国人の方が欧州人よりも遥かに裕福であった。

さて、何故、西洋は東洋にこうも差をつけたのであろうか?
[ 2013/01/12 18:00 ] 経済社会 | コメント(0)

苦手意識は克服できる - 自己効力感で広がる可能性

不安な少女仕事で成果を出すためには「クリエイティビティ」がいかに大切か、ビジネスマンであれば誰もが痛感していることであろう。

特に日本人に多いが、会議で新しいアイディアを出さなければならないような時に、「自分はそういうのが苦手だ」と萎縮してしまう人がいる。

しかし仕事というのは本質的には芸術と同じように、ゼロから生み出されて創造されるものである。創造していくことに対して苦手意識があると、せっかくのチャンスも逃してしまうかも知れない。

自分にはクリエイティビティがないと考える人の多くが、過去に学校などで自分がつくった作品を、友人や先生に馬鹿にされたトラウマを持っているという。このトラウマが大人になっても解消されずに、自分にはクリエイティブな才能がないと、逆催眠をかけてしまっている。

カナダ人の心理学者であるアルバート・バンデューラ博士(スタンフォード大学)はこのような、潜在的な苦手意識や恐怖症を治す方法があると説く。
[ 2013/01/10 18:00 ] 雑感 | コメント(0)

未来の犯罪の姿 - 高度化する地下組織(その2)

人類のいない世界(その1はこちら)3Dプリンターは技術革新が進み、今では20-30万円もあれば手に入るようになった。その精度は極めて高く、アナログレコードをコピー出来てしまう程だ。

一般的な購入者の用途としては模型や試作品、プレゼン資料向けが最も多いが、同じものでも地下組織にとっては、高精度な銃や弾丸の量産を可能とする道具となっている。

従来は新興国からパーツごとにバラして密輸していた武器を、3Dプリンターによってリスクなしに手元で必要なだけ量産することが可能となった。

事実、機関銃や手榴弾、RPGなどの重火器のCADデータを販売していた男が米国で逮捕されており、3Dプリンターが地下組織に悪用されていることを証明する事件が発生している。
[ 2013/01/08 18:00 ] 経済社会 | コメント(8)

円安進行は本物か? - 答えはNO

現在の円安進行は本物か?私の答えはノーである。理由はとてもシンプルで、以下のようなものである。
[ 2013/01/07 18:00 ] 投資全般 | コメント(9)

ITテクノロジーの驚異 - 高度化する地下組織(その1)

テクノロジーの進化は我々の暮らしを豊かにしてくれるが、それは常に諸刃の剣である。

日本人はそれ程驚異と感じていないかも知れないが、IT技術の進歩によって、我々は知らずのうちに大きな犯罪の被害者となるリスクが高まってきている。

タージマハルホテル2008年11月、174名が犠牲となったムンバイ同時多発テロでは、テロリストがインド社会の富裕層ばかりを狙った事件として世界を戦慄させた。しかし、この事件の裏にはもう一つの側面がある。

テロリストがタージマハル・ホテル最上階のスイートルームで隠れている人物を見つけて詰問をすると、男は自分は単なる高校教師であり人違いだと訴えた。しかし、テロリストはその言葉を意にかけず引き金を引いた。

インドで2番目の大富豪であったその被害者は、FaceBookで顔写真を公開しているばかりではなく、自身の行動パターンを記載していたのである。FaceBookはテロリストに計画の遂行を決定づけるツールとなっていたのである。

実名登録・実写真登録が原則となっているFaceBookは、使われ方によっては極めて危険な存在となる。この他、TwitterやLINEなどのソーシャルサービスや、オンラインゲーム、オンライン銀行・証券、Googleなどにも我々は個人情報を提供しているが、本当にその情報が守られたものであるかどうかは担保されている訳ではない。

テロリストにとってはこれらの情報には千金の価値がある。最近でも、セキュリティの甘かったソニーのゲームサーバーがハッキングされ、20万人の個人情報が盗まれるという事件があったが、これは氷山の一角でしかない。
[ 2013/01/06 18:00 ] 経済社会 | コメント(0)

顔を見せない経営陣 - 誰に向かって商売しているんですか?

会社の命運の大部分は経営者の資質や能力に委ねられている。そんな経営者のクオリティーを垣間見ることが出来る場所が、会社のホームページの役員紹介ページである。

ブランディングに余念のない米国企業の役員紹介を見ると、どの会社も役員全員の顔写真を載せて紹介している。コカ・コーラなどでは、役員のプロフィールビデオを公開し、リラックスした状態での映像を付け、その人となりが伝わるよう工夫をしている。

役員会議室これに対して、日本の時価総額トップ100社のうち、役員の顔写真を載せている会社はなんと25社しかないそうだ。一時が万事とまでは言い切ることはできないが、上場企業の役員が顔を出せない理由とは何であるのか、逆に聞いて見たいところだ。

欧米では、自分の顔を見せないと人と人との信頼は始まらない。文化的な違いはあるだろうが、日本企業と言えども、顔を見せないよりは見せた方が良いに決まっている。ましてや、自社のブランディングを考えた場合には、見せないという選択肢はあり得ない。
[ 2013/01/04 18:00 ] 投資全般 | コメント(0)

経営の神様 - 金川社長の偉業

私が最も尊敬する経営者の一人は、信越化学の金川社長(現会長)である。

経営の神様と言われる人の多くは、その独創性や人材育成などに特徴があるが、金川社長の場合は少しポイントが違う。

信越化学が基礎素材の製造会社であることにも起因するが、彼の凄さは徹底した数字の管理と先見の明にある。

日次で経営

金川千尋1990年、シンテック(北米の塩化ビニル工場)の社長を務めていた金川氏が社長に就任すると、まず、すべての工場に日次で数字を報告するよう要請した。当時の製造業の常識では、数字を本部に上げるのは週次か月次が慣例である。現場は相当に混乱したに違いない。

本社にはグループ全体での営業利益も日次で作成するよう指示した。世界広しと言えども、営業利益を日次で計算している会社は信越化学のみである。これを実現するべく、信越の財務部長は独自の会計手法を考案し、実践していった。

信越化学が上場企業で一番最初に決算を発表するのはこのためである。彼らは毎日決算をしているに等しいため、四半期の決算でも、極論すれば次の日に発表をすることも可能だという。

「毎日膨大なデータを見ていると、今この瞬間のどこにムリやムダがあるのかが手に取るように分かるようになるのです。」と以前コメントしていた。

2007年の後半、金川社長は北米の住宅市場の危険を感じ、塩化ビニルの工場の稼働率を落とし、営業リソースを他へ向けるよう指示をした。これが信越がリーマンショック時のダメージが圧倒的に小さかった理由である。

金川社長の経営判断が神のごとく当たるのは、実はこの日次でのデータ管理システムによるところが大きい。
[ 2013/01/02 18:00 ] 投資全般 | コメント(0)
筆者紹介

check 小松原 周 (あまね);

ファンドマネージャー・アナリスト。日本株(東京)や米国株(ウォール街)の経験が長く、取材した会社は5,000社を超える。徹底したリサーチと業績予想に基づき投資判断を行うファンダメンタリスト。

*ブログ記事は、どのような場合であっても個別銘柄の投資判断に関して述べることはありません。

By 管理人:

Macoちゃん♀・x・)

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