仙人の祈り

中国で短期金利が再び上昇 - 「影の銀行」へメスを入れ始める可能性

当ブログで度々コメントしてきたが、私は米国よりも中国経済にリスクを感じている。豪ドル/ドルの価格は5月の初旬から大きく下げ始めており、経験上これは中国経済の悪化を示唆するサインであるからだ。

足元で中国のオーバーナイト金利が急騰しており、現在は過去最高の13%程度になっている。これまでもこのようなことは頻繁に起きていたが、すぐに人民銀行が流動性を供給したために、騒ぎはすぐに収まった。

不動産バブルとシャドーバンキングしかし今回は人民銀行がまったく動いておらず、市場心理が急速に悪化している。市場が心配することとは、不動産・インフラ投資バブルの崩壊である。中央政府はいよいよ本気かも知れないという噂が市場では流れている。

中国では不動産の値上がりを見越して多くの業者がシャドーバンキングから高金利でお金を借りて不動産やインフラへ投資をしてきた。シャドーバンキングとはその名の通り「影の銀行」であり、不動産のバブルを抑えるために総量規制を強いた中央政府の監視を迂回して設立された、銀行による簿外の闇金である。
[ 2013/06/24 18:00 ] 投資全般 | コメント(33)

荒れる株式市場の灯火 - ROEの重要性

前回、PER(株価/一株当たりの利益)という指標は相対的なバリュエーション指標でしかなく、時に恣意的に利用され、株を売り買いする口実に使われることがあるので注意が必要であると述べた。(過去記事: バリュエーションの嘘ホント

目先の企業の利益予想というのはそれ程変わらないのに、株価というのはいろいろな要因で毎日ダイナミックに変動する。PERばかり見ていても、それは気まぐれな市場の波に揉まれているだけであって、「木を見て森を見ず」という状態となり、正確に間違った判断をする可能性がある。

第九の波では何を信じればよいのかというところだが、個人投資家の方へ私がアドバイスできることがあるとすれば、ROE(Return on Equity)は絶対に押さえておきたい指標の一つである。ROEとは(当期利益/株主資本)で求めるもので、つまり株主が保有する株主資本に対して、どれくらいの利益を1年で稼いでいるのかを見る指標である。

ROEの良いところは、PERと違って株価がどうのこうのということは関係なく、純粋に企業が稼ぐ力がどれ程のものかを見るものであり、そのまま企業を横比較する時にも使えるということである。
[ 2013/06/19 18:00 ] 投資全般 | コメント(5)

テクノロジーの恩恵 - じんわり進む教育革命

テクノロジーの進化によって産業構造が大きく変わるというのは昔から世の常であるが、ここでも述べたように、最近よく目に付くのが、スマホと高速通信の強力タッグによって、多くの産業で地殻変動が起きているということだ。

ビデオゲーム業界のイノベーターである任天堂がまさにその代表的な例だが、スマホ向けに特化したネイティブアプリによって、任天堂が作り上げた専用ハード・専用ソフトという従来型のビジネスモデルは通用しなくなってしまった。(関連記事: ゲーム業界の行く末

khanAcademy on the classこうした中でも、最近私が特に気になっている動きが、教育サービス業界だ。元来、最も効率化が進んでいない分野のひとつであった教育サービスにも、テクノロジーの波が押し寄せてきているように感じる。

これを最初に気づかせてくれたのが、ボストンのヘッジファンドのアナリストであったカーン氏が始めたKhan Academy(カーンアカデミー)というNPOの存在である。彼らはYoutubeを利用してオリジナルの授業の動画を無料で発信している。
[ 2013/06/12 18:00 ] 経済社会 | コメント(32)

鏡の中のイカと青い自画像

自分のことを自分であると認識できる動物は、ヒトやサル、ゾウ、イルカなど、とても限られた種しかいない言われている。

ところが、琉球大学の池田教授の最近の研究によると、何とアオリイカも自己認識能力を有している可能性が高いという。海の中に設置した鏡の前をアオリイカが通ると、立ち止まって自分と同じ動きをする鏡の中のイカに興味を示し、足の先で鏡を突ついてみたりするらしい。

青い自画像 山田かまち自分を認識するという能力は集団生活をするためには必須の能力であると言える。自分を自分と認識出来なければ、立ち位置を理解したり、全体最適を考えて行動することが出来ず、複雑な社会の構築は不可能である。

アオリイカも時として集団で行動する性質があり、集団の中でも地位の高いイカや見張り役のイカ、危険を引き受けるイカがいて、明らかに役割が分担されているそうだ。
[ 2013/06/07 18:00 ] 雑感 | コメント(18)

お知らせ - 読者の皆様へ(part2)

コメント欄が一杯でスクロールするのが大変になってきたので、新しくスレ?を建てました。この記事はPart1の続きです。たくさんのコメント、メールありがとうございます。

最近は調査の一貫としてスマホゲームも何種類か自分でもプレイしていますが、某ゲームで全国ランキングで一瞬だけ7位になっているのを見て、自分でも軽く引きました(←ホントに忙しいのかよ)。

プローチダ島週明けの相場は波乱が続くでしょうが、私にとってはこの程度は想定の範囲内であり、特にサプライズなしです。思えばリーマンショックが発生した時、私は宮崎県で某社の工場見学をしていましたが、為替やCDSなどの動きを見ていて、予想以上にマグニチュードが大きいことに気付き、かなり動揺しました。

相場の急落に対する措置はすべて施してあったので、むしろ大勝利を喜びたいところでしたが、あの時はディフェンシブ銘柄であっても関係なく投げ売りされてしまい、完全に打つ手なしでした。それに比べれば5月の調整などは、昼下がりのプローチダ島のカフェでお茶しているくらい平穏なものです。
[ 2013/06/02 18:00 ] 雑感 | コメント(40)
筆者紹介

check 小松原 周

こまつばら・あまね/ファンドマネジャー・アナリスト
徹底した企業リサーチと業績予想をもとに投資を行う。現役のファンドマネジャーであるため、外部への情報発信において、個別銘柄の投資推奨などは行っておらず、報酬も得ていない。

(会社四季報より引用)

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