仙人の祈り

B.B.Kingと青い夕陽

子供の頃は、周りの大人たちを見て「自分も早く大人になりたい」とよく思ったものだ。大人になれば、好きなものを好きなだけ食べられるし、好きなものを買ったり、好きなところへ行ったり、自分の願望の多くを叶えられるに違いないと、ワクワクしていた。

しかし、様々な経験を積みながら、実際に大人になってみると、大きな誤算があったことに気づく。あの頃の願望の多くは叶えることができるようになったものの、大人になった自分には、それが大して重要ではなくなってしまっているのだ。

moon_venus_mars2015ここで問題になるのは「大して重要ではない」ということで、子供の頃の願望を無視してしまってよいのかどうかということだ。ある意味で契約不履行のような状態と言える。「過去も、現在も、どちらも自分であるのだから別にいいではないか」と思うかもしれないが、それは違う。

何故なら、それを許容してしまうと、今度は「未来の自分が、現在の自分の願望を履行しなくてもよい」、ということになってしまうからだ。それは困る。だから過去の自分との契約を、しっかりと実行していく。例えそれが、現在においては「バカらしい」と思うことであっても。

このバブルを何と名付けよう

バブルというものはいつも、それが崩壊してから気が付く。そして、キッカケとなった象徴的な出来事によって諡(おくりな)される。リーマン・ショックの発生から7年経った今、これまでの期間がバブルであったかどうかは、やはり事後的にしかわかならい。

米国株や債券、不動産などは、ほぼ一直線に上昇を続けている。もちろん、そのことに違和感を感じる人は世界中にいる。しかし、崩壊しない限り発生しないバブルに対して、未然に予防策を施せる人はいない。ここにバブルという現象の本質がある。

kanaria2015専門家は「資源価格や新興国の通貨が先に暴落をしていた」とか「中国の実態経済の悪化が、中央政府の施策によって隠されていた」とか「米国の利上げが過剰流動性相場の終わりを示していた」などと述べるだろう。ただ、このような警笛も、事後的にしか出てこない。

経済は、伸縮を繰り返しながら前に進む性質がある。大切なのは、「100年に1度」の次のバブル崩壊が当たり前のように来ることを、心のどこかに置いておくことだ。もちろん、それがいつ来るのか、何をトリガーとするのかは、誰にもわからない。しかし、そのような客観性を持っているかどうかが試される日が、またやってくる。それだけは言える。

BLOGOSで読む
筆者紹介

check 小松原 周

こまつばら・あまね/ファンドマネジャー・アナリスト
徹底した企業リサーチと業績予想をもとに投資を行う。現役のファンドマネジャーであるため、外部への情報発信において、個別銘柄の投資推奨などは行っておらず、報酬も得ていない。

(会社四季報より引用)

記事の募集
  • 社会全般や政治・経済に関して、記事の寄稿を募集しています。お名前、タイトル、本文を記載しこちらまでお送り下さい
お問合せ
  • 出版・メディア関係の方のお問い合わせはこちら

管理人(Macoちゃん)が責任をもって小松原氏へ転送致します
人気記事(当ブログ内)
記事検索