仙人の祈り

スペインの財政赤字削減目標の達成は困難

今更といえば今更ですが、GSがスペインの財政赤字削減目標の達成は難しくなるだろうとコメントを発表しています。
「低調なマクロ経済見通しや昨年の財政赤字の対GDP比が8.5%であったことを考えれば、2012年の財政赤字の対GDP比は予算案で示された目標(5.3%)を上回る(6.7%)となる。民間部門での追加的なディレバレッジングの動きを反映させるため、スペインのGDP成長率に関する当社予想を2012年が-1.7%(従来見通しは-1.3%)、2013年が-0.7%(同-0.4%)にいずれも下方修正する」とあります。

まあ、わかっていることとは言え、 前途多難です。
予算案で示された最も重要な対策は次の通りです。

 省庁の歳出を134億ユーロ(16.9%、事前予想の約15%を若干上回る)削減。
 法人税控除の引き下げ(これで50億ユーロ超の税収増が見込まれる)。
 4月から電気料金の7%引き上げ。
 公務員給与の凍結(予想通り)。
 タックスアムネスティ(租税回避行為に対する恩赦)の実施によって見込まれる25億ユーロの追徴。

これらは、当然の施策であり、サプライズはないでしょう。ただ、残念ながら、国は財政削減による消費マインドの低下という最も根本的なファクターを予想に入れていません。国は消費マインドの低下を避けるように、あまりショックにならないような慎重な発表の仕方をしていますが、消費者は馬鹿ではありません。ちゃんと、我先に支出を抑えて、個々がGDPの低下スパイラルへ寄与していきます。

スペインの若者の失業率はすでに50%を越えています。もはや破綻寸前というより、すでに破綻しています。若者は皆何をやってるんでしょうか(サッカー?)。参加国がダメになる度に、ユーロ圏はギリシアで行ったような無茶苦茶なことを行うのでしょうか?いつまでCDSを睨みながら、世界の皆がハラハラしていなければならないのでしょうか?借金を返してもらうための借金を貸しているような馬鹿げた状況です。ユーロという通貨のロジックそのものがすでに破綻してしまっています。

[ 2012/04/10 05:36 ] 投資全般 | コメント(0)
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
筆者紹介

check 小松原 周

こまつばら・あまね/ファンドマネジャー・アナリスト
徹底した企業リサーチと業績予想をもとに投資を行う。現役のファンドマネジャーであるため、外部への情報発信において、個別銘柄の投資推奨などは行っておらず、報酬も得ていない。

(会社四季報より引用)

記事の募集
  • 社会全般や政治・経済に関して、記事の寄稿を募集しています。お名前、タイトル、本文を記載しこちらまでお送り下さい
お問合せ
  • 出版・メディア関係の方のお問い合わせはこちら

管理人(Macoちゃん)が責任をもって小松原氏へ転送致します
人気記事(当ブログ内)
記事検索