仙人の祈り

欧州コメント相場が続く

本日もEU非公式首脳会議後の各国首脳の発言に敏感に反応する相場となりました。昨日の相場はフランスが先週末より示していたユーロ共同債をEU首脳会談で取り上げたいとの意向に対して、イタリア首相も前向きなコメントをしたことなどを受けて米国市場は引け間際に急騰し、ほぼトントンまで上昇しました。

本日の相場も昨日とまったく同様の動きであったと見られます。ドイツ側が「ユーロ共同債は議題として取り上げない」とコメントしたこともあり、市場は下落基調が続いていましたが、引け間際の時間帯に再びイタリア首相のコメントとして「EUの共通の利益のためにユーロボンド実現へ向けてドイツを後押しすることが可能」というコメントが流れ、相場をマイナス圏からほぼトントンまで反転させました。
一連のコメントは結局、お互い自国に有利な主張を言い合っているだけで、何の具体的解決にもつながっていないことは明らかですが、中国・欧州のマクロ指標も冴えない中で、市場はユーロ関連の情報に過敏になっている状況が続いていると考えられます。

ギリシアに関してですが、欧州諸国はギリシアにユーロ圏に「残ることを願っている」とコメントをして話し合いの出来る政府の樹立をギリシア国民に訴える一方で、裏ではギリシアのユーロ脱退に関してコンティンジェンシープランの作成を進めているのが実情です。何れにしましても6月17日のギリシア再選挙の後でないと、ユーロ諸国は表立って動けないため、膠着状態が続きそうです。

本日発表されたギリシャの最新の世論調査では、ギリシャ急進左派連合が30%、ギリシャ新民主主義党が26%、全ギリシャ社会主義運動(PASOK)が15.5%、独立ギリシャ人が8%、ギリシャ民主左派が6.5%、ギリシャ共産党が5%、黄金の夜明けが4.0%の支持率を獲得しています。また、ユーロ圏残留の支持が85%、残留に反対が12%となっています。このあたりも、緊縮財政は嫌だけど、ユーロには残りたいというギリシア国民の感情に変化は見られていません。ギリシアの政党に関しては前回のエントリーを参考にして下さい。

セクター別ではステイプルズ、ヘルスケア、通信などのディフェンシブセクターが上昇しており、ITがクラウド関連の下落などによって下落しています。

次の大きなイベントは来週末、雇用統計とISMが同日に発表される6月1日になります
個人的には明日発表される米国のコンシューマーコンフィデンスに注目しています。もしもこれが腰折れしていたら、株価は確実に一段下であると思っています。本日Tiffanyが悪い決算を出しましたが、米国の売上げも減速していたので(個別要因の部分も多分にありますが)、少し警戒しています。
[ 2012/05/25 05:35 ] 投資全般 | コメント(0)
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
筆者紹介

check 小松原 周

こまつばら・あまね/ファンドマネジャー・アナリスト
徹底した企業リサーチと業績予想をもとに投資を行う。現役のファンドマネジャーであるため、外部への情報発信において、個別銘柄の投資推奨などは行っておらず、報酬も得ていない。

(会社四季報より引用)

記事の募集
  • 社会全般や政治・経済に関して、記事の寄稿を募集しています。お名前、タイトル、本文を記載しこちらまでお送り下さい
お問合せ
  • 出版・メディア関係の方のお問い合わせはこちら

管理人(Macoちゃん)が責任をもって小松原氏へ転送致します
人気記事(当ブログ内)
記事検索