仙人の祈り

スペイン利回りと米国消費者信頼感指数に注目

3連休明けの米国市場は、S&P500は1%超の上昇となりましたが、内容的には不安の残る状態が続いています。昼前にマイナー格付け会社のイーガン・ジョーンズがスペインを格下げすると報じられると(どこそれ?)相場が突然急落したように、市場は依然、日計りで動いていると言えます。金曜日のビックイベント(雇用統計&ISMの同日発表)までは仕方がありませんね。

スペインの国債利回りの上昇が気になるところです。相次ぐ銀行や地方政府の財政難の報道によって、再びヒストリカルハイへ向けて上昇中です。スペインの財政に関する過去エントリーはこちら。

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先日のエントリーで述べたように、私は米国の消費者センチメントが下がることをリスク要因に挙げていましたが、本日発表された消費者信頼感指数はコンセンサスを大きく下回りました。この指標を本日の市場は無視したことに、正直かなりの違和感を感じています。何故なら、この指標と米国株式相場の方向感は過去、完全に相関した動きを取っているからです。米国のGDPを決定しているのは消費ですので、ある意味で当然のことですが。
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私は危険ばかりを唱える危険厨ではありませんが、シスコなどの米国のIT企業の先行き見通しの弱さや、ガソリン価格が下落する中での、消費者センチメントの悪化は、少し嫌な予感がします。市場は欧州の景気悪化をリスクと見ていますが、米国の減速が明らかになれば、再び"グローバルリセッション"という言葉が頭を過ぎります。

ポシティブな方のニュースとしては、最新のギリシャの各種世論調査の結果では、緊縮維持、ユーロ残留を訴えるNDが、支持率で急進左派連合(SYRIZA)を逆転し、一位になったとの調査結果が多いことでしょうか。SYRIZAの支持は伸びておらず、左派勢力を結集する形での政権樹立は困難と見られる点はポジティブですね。

しかしこれはまだ油断は禁物です。第一に、ここにきてNDが支持を伸ばしている一因は、右派の少数政党との選挙協力が進んだことにあります。実態はNDが従来からあてにしていた票が転がり込んだだけです。第二に、10社の世論調査のうちNDリードと伝える調査が7、SYRIZAリードが3ですが、第一回選挙(5月6日)の結果をもっとも的確に予想していた2つの機関はともにSYRIZAリードと見ています。第三に、当たり前の話ですが、選挙(6月17日)までまだ時間があり、今後党首討論(今のところ予定はなさそうですが)などによってどちらにも転びえます。

ちなみに前回も登場しましたが、私の同僚のMr.マリオス(ギリシア人)はどうしても悲観的に自国を見ています。「そもそもギリシア人は中東への所属意識の方が高い」というのも最近言っていました。
[ 2012/05/30 05:25 ] 投資全般 | コメント(3)
スペイン
スペインの利回り上がってきてますね。
あまねさんの記事はいつも的確で助かりますわ( ̄^ ̄)ゞ
ガンバってキバってください~ちょっと違うか( T_T)\(^-^ )
[ 2012/05/30 11:16 ] [ 編集 ]
予想通り
なんか、あまねさんの言ったとうりに、ユーロ情勢が進んでいますね。ほんと、あまねさんヤバイですね。毎回。ある意味で笑。
[ 2012/05/30 20:20 ] [ 編集 ]
Re: 予想通り
中トロさん、Dillenmaさんコメントありがとうございます。

私は皆さんより13時間時差がありますので、朝起きてビックリパターンでしたね。ユーロは予想したような議論が出始めていますね。

米国金利がただ今1.671%、ヒストリカルローを付けました。金曜日やっぱり魔の金曜日ですかね。
[ 2012/05/30 21:53 ] [ 編集 ]
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筆者紹介

check 小松原 周

こまつばら・あまね/ファンドマネジャー・アナリスト
徹底した企業リサーチと業績予想をもとに投資を行う。現役のファンドマネジャーであるため、外部への情報発信において、個別銘柄の投資推奨などは行っておらず、報酬も得ていない。

(会社四季報より引用)

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