仙人の祈り

ユーロドルと米国10年債利回り

ギリシア情勢ですが、最新の世論調査でギリシャ急進左派連合が再度支持率を上げたという報道があり、相場のセンチメントを悪化させました。毎日のように結果がコロコロ変わり、ギリシア国内も世論が混乱していることが伺えます。しばらくはこのような状態が続くでしょう。

朝方「欧州連合(EU)は欧州安定メカニズム(ESM)による直接的な銀行の資本増強の想定に前向き」という報道があり、これ自体はポジティブな内容ですが、これを行うには現行のESMの枠組みを変更する必要があるため、短期的な即効薬にはなり得ないと市場は解釈しました。

ユーロという通貨の問題の根深さが市場心理を悪化させています。何をやろうにも、関係各国が多すぎて、意見が統一される様子がまったくありません。そうこうしている間にスペインではバンキアの救済ですら話が二転三転、イタリア国債は入札不振と、不安なところから嫌なニュースが頻発しており、全リスク資産のウエイトを取り合えず片っ端から下げていくような動きが出ています。
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本日は再び歴史的な日となりました。ユーロドルと米国10年債利回りが大幅に下落しました。早朝から10年債利回りは1.671%とヒストリカルローを更新すると、勢いを増して下落していき、現在1.61%台で推移しています。

ユーロドルが下がると米国債を買うアルゴリズム運用の資金が大量に流れてきているようです。10日程前のエントリーで、私の信頼する債券投資家が米国10年債金利は1.5%になると予想していると述べましたが、それも現実を帯びてきました。1.5%といったらインフレ率より低い状態であり、投資家がバリュエーションなどの基準ではなく、取り合えず米国債を買うしかない状況になっているということを示唆しています。

私は米国経済が相対的に最強であり続けると思っています。このあたりの、理由はまた別の機会にでも述べようかと思います。
[ 2012/05/31 05:12 ] 投資全般 | コメント(0)
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筆者紹介

check 小松原 周

こまつばら・あまね/ファンドマネジャー・アナリスト
徹底した企業リサーチと業績予想をもとに投資を行う。現役のファンドマネジャーであるため、外部への情報発信において、個別銘柄の投資推奨などは行っておらず、報酬も得ていない。

(会社四季報より引用)

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