仙人の祈り

成熟した国と、地盤沈下する国

繰り返し述べますが、NDも左派急進派もユーロの残留を望んでおり、私はギリシアの再選挙はイベントにはならないと考えています。ギリシアの再選挙の前に、各国から予防線を張るようなコメントも多数出ており、市場はギリシア再選挙は消化しています。リスクは再選挙後に連立政権が樹立されないことであり、むしろフォーカスすべきことは選挙後に控えていると言ってもよいでしょう。再々選挙となったら、ギリシアは強制的に脱退となるリスクがあります。

米国のマクロ指標がパッとしないため、QE3の思惑が高まっていますが、QE3へ踏み切る可能性はないと言っていいでしょう。ツイスト・オペの延長は十分あり得ますが(ツイストというより長期債の買いのみ)、これはすでに織り込まれています。株価が堅調である限りQE3はやりません。FEDは将来のことも考えて、QEに頼る経済になって欲しいとは思っていませんので、余程のことがない限りはQE3を発動することはないでしょう。

欧州経済は皆が思っているよりも悪化するとグリーンスパンが昨日言っていましたが、そうなって行くでしょう。今後、幾度となく残念なマクロ指標が出続け、小国は崩壊、主要国の景気も悪化していくかも知れません。欧州が財政統合へ向けて動きが出ているのは、これらを見越して、今すぐにでも動いておかないと間に合わないと思っているはずです。

欧州が日本のように地盤沈下していっても、世界経済は回り続けることは可能です。ただ、世界経済のけん引役である、米国と中国の経済が強いかと言うと水準的にはそうでもありません。我々の暮らす資本主義世界はIT革命以後、急速に仕事が効率化されたため、すでに成熟期を向かえていると思います。米国が超低金利政策を長期間行う日がくるなんて、昔の人は誰も想像していなかったと思います。我々は成熟した国と、地盤沈下する国の資産価値を計っているような状態であり、バリュエーションは過去の水準へ戻ることはないでしょう。
[ 2012/06/16 05:19 ] 投資全般 | コメント(0)
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筆者紹介

check 小松原 周 (あまね);

ファンドマネージャー・アナリスト。日本株(東京)や米国株(ウォール街)の経験が長く、取材した会社は5,000社を超える。徹底したリサーチと業績予想に基づき投資判断を行うファンダメンタリスト。

*ブログ記事は、どのような場合であっても個別銘柄の投資判断に関して述べることはありません。

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