仙人の祈り

日本の傾斜産業 - ワースト5

20代、30代の多くのサラリーマンにとっての最大の誤算は、自分が就職した業界が傾斜産業であったことであろう。厳しい倍率をくぐり抜けて大手に入ったとて、それ程給料は高くないし、会社の将来が安泰な訳ではない。

選挙活動中の民主、自民、第三勢力も、公約として2%-3%のGDP成長率を掲げるが、国民の9割は信じていないと言う状態だ。それもそのはず、構造改革に乗り出し、今よりも世界経済が好調であった小泉政権時代でさえ、日本のGDPはマイナス成長であったことを忘れてはいけない。

Ave_Payroll_Japan.gif米国でさえゼロ金利が長期化し、出口戦略の議論にも至っていない。もはや日本が大きく復活するようなことは(革命的な社会システムの改変を除いては)ないと言ってよい。

今回は、そんな中でも最も苦しい業界を、私の独断でランキングする。どれも構造的な問題を抱えており、回復のメドはない。就職や転職の際には参考にしてもらいたい。

第五位 出版業界

言わずと知れた傾斜産業の大御所。ラノベのシェア90%を誇る角川を除いて、御三家(集英社、講談社、小学館)は終わっている。集英社はジャンプですら部数が落ちている。小学館などはドラえもん以外に売るものがない。再販制によって守られていただけで、何の付加価値もない。

第四位 紙・パルプ業界

新聞・雑誌が売れないお陰でいいことがない。電子化によって紙の需要はどんどんなくなっていく。トイレットペーパーでも売るしかないと思ったら、中国から安い古紙が入ってきており、それさえダメ。
第三位 電機業界

もともと日の丸ジャパンの代表選手。創業者の魂を忘れ、硬直的な人事が社員の創作意欲を奪い、アイディアが枯渇しまった。今やクリエイティブな人材はゲーム業界へ行く。パナソニックのエコ家電を誰が買うのか本気で分からない。

第二位 鉄鋼業界

鉄は国家なり。衰退する国に鉄はいらない。かつては技術力が必要な高炉はアジアでは日本しか作れないと言われていたが、この10年であっさり中国が追い付き、高炉が立ち上がってしまった。新日鉄と住金が合併しても、もはや手遅れ。

第一位 証券業界

東証の出来高は縮小する一方で、回復のメドはない。覆水盆に返らず、アジア市場から東証へお金が戻ってくることはない。リストラを続けているが、まだまだ人員過剰。ネットのおかげで海外の金融資産への分散投資が容易になり、カントリーバイアスがなくなったことも大きい。4大証券のうち、残るは戦闘民族野村、温泉貴族大和のみ。大和はすでに沈没までのカウントダウンに入っている。
[ 2012/12/13 18:00 ] 投資全般 | コメント(2)
Re: タイトルなし
個別銘柄に関しての投資判断は私は述べることができません。
ただし短期的には、これを書いた時よりも相場環境が良くなっているので、彼らの業績もよくなってきていますね。
趣旨としては、ネットの登場によって効率化が進み、従来ほどに売り上げが立たない構造不況に陥っている業界であるということですね。対面とネット証券の手数料率などにそれが現れていると思います。
[ 2013/11/21 19:09 ] [ 編集 ]
Re: タイトルなし
三浦さん、コメントありがとうございます。

当ブログの記事がすべてのコンテンツです。BLOGOSさんには、この「仙人の祈り」の記事を転載することを許可しているだけであって、私自身は何もタッチしていません。「アゴラ」とのお付き合いは終了しておりますので、現状ではアゴラに載ることはないです。

私は機関投資家であり、個人の方と契約を結ぶことはありません。私は私の所属する運用会社のお客様(主に法人)に対してのみ、投資判断を述べることができます。
[ 2013/11/23 16:07 ] [ 編集 ]
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筆者紹介

check 小松原 周

こまつばら・あまね/ファンドマネジャー・アナリスト
徹底した企業リサーチと業績予想をもとに投資を行う。現役のファンドマネジャーであるため、外部への情報発信において、個別銘柄の投資推奨などは行っておらず、報酬も得ていない。

(会社四季報より引用)

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