仙人の祈り

顔を見せない経営陣 - 誰に向かって商売しているんですか?

会社の命運の大部分は経営者の資質や能力に委ねられている。そんな経営者のクオリティーを垣間見ることが出来る場所が、会社のホームページの役員紹介ページである。

ブランディングに余念のない米国企業の役員紹介を見ると、どの会社も役員全員の顔写真を載せて紹介している。コカ・コーラなどでは、役員のプロフィールビデオを公開し、リラックスした状態での映像を付け、その人となりが伝わるよう工夫をしている。

役員会議室これに対して、日本の時価総額トップ100社のうち、役員の顔写真を載せている会社はなんと25社しかないそうだ。一時が万事とまでは言い切ることはできないが、上場企業の役員が顔を出せない理由とは何であるのか、逆に聞いて見たいところだ。

欧米では、自分の顔を見せないと人と人との信頼は始まらない。文化的な違いはあるだろうが、日本企業と言えども、顔を見せないよりは見せた方が良いに決まっている。ましてや、自社のブランディングを考えた場合には、見せないという選択肢はあり得ない。
近年ブレイクした、ソーシャルゲームの会社で見てみると、DeNA、Gree、サイバーエージェントは役員の写真を掲載しているが、Mixiはしていない。この事と彼らの業績の推移は、全く無関係ではないだろう。

ちなみに、東電を始めとした"お公家さん"も顔写真を載せていないところが多い。公共性の高い企業の役員が、顧客に顔を見せないで仕事をしているというのは、常識的に考えてもかなり違和感がある。

欧米企業のように、プロのカメラマンに取ってもらった美しい写真を載せろとまでは言わないが、顔写真を載せること自体にはコストがかかるわけでもない。少なくとも、オーナーシップを持って会社を運営しているという自覚があるならば、自ずと答えは見えているであろう。
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筆者紹介

check 小松原 周

こまつばら・あまね/ファンドマネジャー・アナリスト
徹底した企業リサーチと業績予想をもとに投資を行う。現役のファンドマネジャーであるため、外部への情報発信において、個別銘柄の投資推奨などは行っておらず、報酬も得ていない。

(会社四季報より引用)

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