仙人の祈り

親子上場リスト - TOBされる確率の高い順に

最近の日本株では、日立グループに代表されるように、親子上場の廃止が進んでいる。

親子上場とは、その名のとおり、親会社と子会社の両方が上場している場合を言う。例えばNTTはドコモの株の63%を持つ親会社であるが、NTTもドコモも上場している。これが親子上場である。

親子上場リスト親子上場は基本的に市場から嫌われる。それもそのはずで、ドコモの経営権をNTTが持っているのだから、資金調達などを行う場合にもNTT自身がファイナンスをして、ドコモにお金を貸すべきである。ドコモを上場させておく意味はない。

また、親子上場は「ねじれ」と呼ばれる矛盾した現象を引き起こしているケースもある。例えば、ドコモの企業価値(時価総額)は、親であるNTTよりも大きい。
NTTはドコモの63%しか持っていないのだから、それを考慮すれば正確には「ねじれ」てはいないが、それは逆にNTTがドコモを100%子会社にすれば、その分NTTの企業価値(時価総額)は上昇することを意味する。

つまり、親は子が成長して大きくなって来たのなら、自社に取り込むべきであり、市場からもそのようなプレッシャーを当然受ける。

今回はこのような観点から強烈な「ねじれ」をしている親子上場のリストを載せる(注: すべて公開情報であり、誰でもつくれます)。平たく言ってしまえば、リストの上にある子会社ほど、TOBされる可能性が高いということだ。

読者の皆さんの投資判断の助けになれば幸いです。(画像をクリックで拡大)
[ 2013/01/24 18:00 ] 投資全般 | コメント(6)
ソニー
ソニーにとって、ソニーフィナンシャルとの親子上場を解消した場合のメリットとデメリットって何なのでしょうか? ソニーは去年ソネットを完全子会社化しましたが、なぜソニーフィナンシャルではないのかな? と疑問を持ちました。 
[ 2013/01/25 18:41 ] [ 編集 ]
Re: ソニー
個人投資家さん、コメントありがとうございます。

恐らく、優先度の問題だと思います。ソニーにとって、ソネットの方が先に完全子会社したかったのでしょう。欲しいのはソネット自体ではなく、ソネットが大株主であるM3や、DeNAが欲しかったのだと思います。

ソニーフィナンシャルは本業とのシナジーも生み出しにくいので、優先度的にはソネットよりも劣ったのでしょう。ソニーは今では資産整理中なので、お金に余裕が出て来たら、60%持っているソニーフィナンシャルの完全子会社化もするかも知れませんよ。
[ 2013/01/25 19:27 ] [ 編集 ]
Re: ソニー
ありがとうございます。M3、なるほど医療ビジネス関連ですか。日米問わず、今年はこの分野に資本が集中していきそうな気配ですね。 P.S.いつも読ませていただいてます。斬新な切り口の記事が多いので、いつも楽しみにしています。
[ 2013/01/25 22:08 ] [ 編集 ]
Re: Re: ソニー
応援ありがとうございます。最近2日に一回のペースで書いていますが、忙しかったり、ネタが思いつかなかったりして、エントリーが減るような場合もあるかも知れません。ただその場合も、コメントや、直接メールには対応できますので、お気軽にどうぞ。私もお気軽に返信するので笑。

米国でもGEなどがどんどん医療分野に進出しています。電機メーカーはハードを販売しているだけでは、いつかアイディアが枯渇して会社が続かないと感じており、息が長く、収益性の高いビジネス分野へシフトしようとしています。親孝行な子会社を持つソニーは救われましたね。

[ 2013/01/25 22:52 ] [ 編集 ]
阿倍野ミクス
ドイツが文句たれてますが、どうおもいますか?
ユーロは、ドイツの一人勝ちのようで
ドイツにいわれるすじはないと
甘利さん
[ 2013/01/26 16:18 ] [ 編集 ]
Re: 阿倍野ミクス
株で散々さん、コメントありがとうございます。

おっしゃるとおり、ドイツと日本はそれほど貿易相手として重要ではないですし、ユーロ安の恩恵を最も受けていたので、説得力はないですね。

オバマも似たようなこといい始めてますが、正直言って「円」という通貨に誰も興味ないので、どうでもいいと思っていると思います。ウォール街でさえ、円安が進んでいることなど、話題にも出ません。日本でもレアルの動きを知っている人はあまりいないと思いますが、そんなイメージです。

金利平価でも、購買力平価でも、理論値はもっと円高の水準にあるので、また必ず円高にはなるでしょう。今はインフレ期待や4-6のGDPが上昇することを織り込んでいるものと思われますが、材料が出尽くしたら、今度は円ロングのポジションがまた増えていくとイメージしてます。
[ 2013/01/26 18:50 ] [ 編集 ]
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筆者紹介

check 小松原 周

こまつばら・あまね/ファンドマネジャー・アナリスト
徹底した企業リサーチと業績予想をもとに投資を行う。現役のファンドマネジャーであるため、外部への情報発信において、個別銘柄の投資推奨などは行っておらず、報酬も得ていない。

(会社四季報より引用)

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