仙人の祈り

可処分時間の争奪戦 - みんな何に時間を使っているの?

可処分所得という言葉は皆によく知られているが、私は「可処分時間」という言葉をよく使う。

投資を行う上で重要なことの一つは、消費者が今何を考えて、どのような趣味趣向があるのかを探ることであるが、可処分時間という切り口から考えると面白い。時間はすべての人に有限であり、消費者の優先度が如実に反映されるからだ。

時間の使い方スマホの普及に伴って、消費者の時間の使い方はどんどん変化している。特に携帯のデータ通信インフラが世界一発達している日本において、どのようなネットサービスが消費者のココロに刺さっているのかは、世界中の投資家や事業家が注目している。

写真のデータは、この問に対する重要な鍵となるものと言えるだろう。(D2Cのモバイル動向調査2012年8月より、筆者作成)
検索サービスではここにも書いたが、Yahooジャパンが健闘していることと、携帯会社のポータルサイトが意外に見られていることが特徴的だ。

私はYahooジャパンの宮坂社長や携帯3社の加藤、田中、孫社長を知っているが、彼らは携帯のシェア争いは、最終的にそこで提供するコンテンツの面白さが勝敗の分かれ目となると考えている。

「ガラパゴスにはガラパゴスの戦い方があるんですよ」と私に言っていたが、彼らは消費者が好むネットサービスをいち早く傘下に取り込むゲリラ戦法によって、Googleという黒船に対抗している。

ネットサービスでは、TwitterやFacebookなどお馴染みの名前が出てくるが、1年後には、両者とも可処分時間のシェアを落としLINEが更にシェアを伸ばしているだろう。

LINEは会員1億人のユーザーベースにゲームやクーポンを配布したり、最新のトレンドが追えるような情報配信サービスをどんどん追加してくるだろう。

「ソーシャルゲームは海外で成功するか」でも述べたが、モバゲー、グリーは厳しいことになるだろう。国内ではブラウザーベースのカードゲームに消費者が飽き始めており、「パズドラ」のようなネイティブアプリのパズルゲームにユーザーが流れている。

加えて、海外ではApp StoreとGoogle Playが、ゲームのプラットフォーマーとしてビジネスを確立している。国内でも、海外でもこれまでのような成長は難しく、彼らの時代は終わった。

事実、これらの会社の消費者の可処分時間のシェアは下落トレンドに入っている。もともと課金ユーザーは全体の1割しかおらず、9割は何となくやっていたのが携帯ゲームだが、LINEに可処分時間を奪われている。過去、可処分時間を失い始めたサービスが、再び盛り返した例はない。

この数年で通信インフラ(4G)、ITデバイス(スマホ)は革命的な発展を遂げた。今後は、それを利用したサービス産業が付加価値を伸ばす時代である。次の時代の寵児はどの会社であるのか、注目していきたい。
[ 2013/02/09 18:00 ] 投資全般 | コメント(0)
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筆者紹介

check 小松原 周 (あまね);

ファンドマネージャー・アナリスト。日本株(東京)や米国株(ウォール街)の経験が長く、取材した会社は5,000社を超える。徹底したリサーチと業績予想に基づき投資判断を行うファンダメンタリスト。

*ブログ記事は、どのような場合であっても個別銘柄の投資判断に関して述べることはありません。

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