仙人の祈り

ディズニーランド潜入レポ - 30年続く夢の国

先週の金曜日、30周年を迎える東京ディズニーランドが関係者向けに夜のパレードを公開するイベントがあったので行ってきた。

東京ディズニーランドは、日本のオリエンタルランド社が、本家ディズニーよりライセンスを受けて運営している。ブランドを貸与する他は本家ディズニーが直接関与しておらず、オリエンタルランドに運営が一任されている、世界でも珍しいディズニーランドとなっている。

ディズニーランド東京 30周年 入口蛇足だが、本家ディズニーこと、世界最大のメディア企業であるウォルト・ディズニー社にとって、テーマパーク事業(ディズニーランド)は実は本業ではない。利益の7割はESPNというスポーツチャンネルが稼いでおり、パークもクルーズも映画も出版も、ディズニーにとっては小さな事業の一つでしかない。

オリエンタルランド社の素晴らしいところは何と言ってもホスピタリティーあるサービスを提供する社員の教育にある。従業員サービスのきめ細やかさは本家ディズニーも称賛しており、日本では他のサービス業の手本となっている。

その昔、平日昼間の人気のない時間帯に、イクスピアリの駐車場の前を徒歩で通りすぎた時、入り口で車の誘導係をしている先輩キャストが、新人キャストに指導をしている場面を目撃したことがある。お辞儀の仕方から、身振り手振りを丁寧に指導していたのを思い出した。

ディズニーランド東京 30周年1東京ディズニーランドの好業績はこういった細部にまで行き届いたホスピタリティーの積み重ねによるものだが、特にこの数年は収益性の改善も同時に起きている。その理由は資材調達の共有化などのコストカット努力に加え、何よりも「ダッフィー人形」のヒットが大きい。

「ダッフィー」は本家ディズニーのキャラクターではなく、オリエンタルランドの独自キャラである。会社側も投入当時はこれ程のヒットをするとは思っておらず、隅の方で細々と縫いぐるみの販売をしていたが、テディーベア的な要素が女児のココロを捕らえ、そこからまさかのキラーコンテンツにまで成長した。

ディズニーランド東京 30周年 お城本家ディズニーもマネジメントが非常に上手くいっている東京ディズニーランドに対しては裁量余地を大幅に与えており、オリジナルキャラの販売を許可している。オリジナルであるダッフィーはロイヤリティーの支払いが当然他よりも少ない。これが収益性を高めている理由である。

さて、そんな夢のない話はこの辺りでやめておいて、30周年記念に戻る。この夜は関係者のみに開園されたとは言え、来場者は何千人もいた。大して何もしなかった元首相などが陣取っていたところは興醒めであったが、パレードそのものは大人でもほんの束の間、子供の心に還って楽しめる素晴らしいものであった。

ディズニーランド東京 30周年3Happiness is hereという言葉をかなり全面に押し出しており、Happiness押しが強すぎる印象を最初は持ったが、パレードと一緒に音楽を聴いていると、確かにHappinessは今ここにあるような気がして来る。このあたりが、ディズニーの凄いところなのかも知れないと思った。

招待客は何千人もいたが、普段は何時間も並ぶアトラクションも10分程度の待ち時間で乗れたので、とても効率が良かった(何時間も並ぶなど私にはできない)。ビックサンダーマウンテンを乗った直後、9時になり東の空に花火が打ち上がる。

ディズニーランド東京 30周年 花火その後も並ばずに2、3のアトラクションを楽しみ、閉園ちょっと前に帰ろうと入り口の方へ行くと、オリエンタルランドの社長に発見されたので、挨拶した。実は来月、社長とミーティングする予定が入っており、私から幾つか重要な質問をするつもりでいる。

立ち話の中で「私が入社した1980年、ここはまだ更地だった」という思い出話をしてくれたが、それが今では毎日お客の笑顔で溢れる場所となっているのだがら、凄いことである。このような会社を応援してきた私としても、投資家冥利に尽きるというものである。

私からの質問はそれなりに手厳しいものとなるだろう。「ディズニーランドは完成することはない」という名言があるように、絶好調のオリエンタルランドでさえも、更に期待を上回る進化をするようにステイクホルダーからウルサイことを言われ続ける。そう考えると上場企業の社長というのも案外夢のない仕事なのかも知れないな、と思いながら夢の国を後にした。

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[ 2013/04/16 18:00 ] 投資全般 | コメント(11)
もしかして故郷のM元総理ではなかろうか?
引退してからウロウロどこでも顔だして悠々自適の余生を送っている!

J党王国の田舎では選択の自由が無い人治社会!

不正を指摘すると指摘した人間が制裁を受けると言う腐り様!

そんな中で私もご多分に漏れずに干されています、

自治会費の横領も言い方変えれば御褒美に?

こんな愚痴はOKでしょうか?


※ それにしてもディズニーランド行って企業の投資判断とは

  因果な商売ですね~

[ 2013/04/16 19:13 ] [ 編集 ]
本当に凄いです。
30年前、中学校からの親友から「オレ、オリエンタルランドに就職する」って宣言された時、まさか、自分の方が先に転職するとは思わず、彼の先見性の凄さに脱帽です。

で、何より凄いのは、貴方のブログへの情熱です。よくぞ、隔日で更新できるものです。

本当に凄いです。貴重な知見をありがとうございます。

[ 2013/04/16 19:23 ] [ 編集 ]
小松原さんこんばんは。
代表的な娯楽会社といえばオリエンタルランドと任天堂ですよね。オリエンタルランドは常に顧客を飽きさせない努力を地味に続けている企業だと私も思います。一方で任天堂は時代の潮流というものを軽視した結果ただの古びたゲーム会社に成り下がってしまいました。長年株主でしたが上場会社でありながらあまりにも株主を無視した体たらくな姿勢に我慢できなくなり先日株を手放しました。やはり今の任天堂も老害の影響があるのでしょうか?
[ 2013/04/16 20:15 ] [ 編集 ]
Re: タイトルなし
norioさん、逃げない中高年さん、るるるさん、コメントありがとうございます。

norioさんの故郷でしたか、神の国よしろうの地盤は。ディズニーランド行っても投資の視点で現場視察なので、ホント因果な商売ですね。

隔日のシバリが出てきているのは事実ですが、そろそろ限界です(;´Д`Aしかし、コメント、メールは常時受け付けていますので、お気軽に何でも聞いて下さい。

るるるさんは、ゲームのエントリーで任天堂に関していろいろご質問頂きましたね。今日の任天堂は残念ながら老害による人災です。何が起きているかは、前回コメント欄に書いた通りです。過去の遺産でも暫くは食えますが、組織が変わらないと本腰入れたプロの買いは入りづらいでしょうね。
[ 2013/04/16 20:33 ] [ 編集 ]
まぁ…なんてこと…
並ばずに乗れるですって…どうしてそんなステキな日に誘ってくださらないのかしら…あら…初めましてだったかしら…楽しい話にはふってわいてきますの…

でも、私には裏技があってよ
【ディズニーのオフィシャルサイトでしか買えない時間指定なしのスペシャルファストパス】
ホテルもセットで高いけど、一度使ったら、これなしでは生きていけない身体になってよ
こんな風に、一度使ったら、少々高くてもやめられない物を各企業が消費者の立場で考えればよろしいのじゃないかしら…
それでは…

タンタンタタ~タタンタン←踊っている音ですの
[ 2013/04/16 20:49 ] [ 編集 ]
ディズニーランド許せない(`Д´) ムキー! これCMの事です。(`-д-;)ゞ
少し前に流れた、ディズニーランドのCM

女子高生らしきの頃、ランドに行き、恋、結婚、子供と一緒…。
その後…、最後に一人ランドで花火を見ながら在りし日を振り返る老女。

おいおい、まだ30年だよ! 
18才で行ったとしても、まだ48才じゃない。
あれは老け過ぎ! 10年早いよ。

48才はまだ40代女子なんデスけれど…。

と、憤ったのは私だけでしょうか?



[ 2013/04/16 20:55 ] [ 編集 ]
先輩申し訳ありません、またコメントさせて頂きます。
TDR
音響の凄さだけではないのでしょうか?
音響体験がこころ震えるのですが、、、

適当意見です
日本マクドナルドと提携しましょう吉野家ではだめです
ミッキーバーガーセット680円








[ 2013/04/16 21:18 ] [ 編集 ]
オリエンタルランドの震災の日のスタッフ対応が素晴らしかったそうで、企業愛に満ちてるなあ、人を招くよなぁと思いました。
[ 2013/04/16 21:51 ] [ 編集 ]
Re: タイトルなし
仙女の踊りさん、ひなこさん、gontaさん、あささん、コメントありがとうございます。

仙女の踊りさんもディズニーランドとかハマっているんですね。確かに、各社がキラーコンテンツを持っていて、いくら値段が付いていてもお客さんがついて来てくれるものがあれば、日本企業の時価総額ももっと上がってくれそうですね。

ディズニーランドのCMがあったんですか。しかし、30年なのにその設定は確かに突っ込んでしまいますね。流石に老人になったら行かないとは思うんですが。

確かに音響による催眠効果が大きいと思います。ディズニーとマックなら相性いいんじゃないですかね。アメリカ文化の代表ですし。

震災当日の対応はYouTubeなどで米国から私も見てました。実は耐震性を高めるための設備投資をかなり増額して、安全性の向上に務めています。
[ 2013/04/16 22:25 ] [ 編集 ]
醒めない夢に…Hapiness in Japan
ホリエモンさんが宇宙に興味を…
先を読む人は、経済成長の限界に気づき、世界ではなく、宇宙に夢をはせるのね…
日本は技術でここまできたけど、今は重箱の隅をつつくような夢がない代物ばかり…
次の革命は、宇宙…なのかしら…
テクノロジーを駆使し、
国をあげて日本総企業が宇宙を目指したら楽しそう…
宇宙服や宇宙食、今直ぐに行けなくても、新しい技術や物が沢山生まれそう…
人は夢がなくては生きられないから、TDLのように、出口を出たら醒める夢でなく、現実で夢を見させることが、今、日本に必要とされていることなんじゃないかしら…
ちなみにTDLは10年に1回行くくらいなのよね…タンタン
[ 2013/04/17 11:18 ] [ 編集 ]
Re: 醒めない夢に…Hapiness in Japan
仙女の踊りさん、コメントありがとうございます。

国を挙げて宇宙を目指すという政策は、冗談抜きで効果ありそうですね。私も宇宙好きなので、バイアスかかっているかも知れませんが。

ホリエモンは先見の明があります。今流行っているLINEも、ホリエモンがつくったものですからね。ホリエモンの宇宙事業のパイロットに志願しているので、ペプシを飲んで宇宙へ行くのではなく、仕事で宇宙にいく可能性が3%くらいありそうです。
[ 2013/04/17 11:51 ] [ 編集 ]
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筆者紹介

check 小松原 周 (あまね);

ファンドマネージャー・アナリスト。日本株(東京)や米国株(ウォール街)の経験が長く、取材した会社は5,000社を超える。徹底したリサーチと業績予想に基づき投資判断を行うファンダメンタリスト。

*ブログ記事は、どのような場合であっても個別銘柄の投資判断に関して述べることはありません。

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