仙人の祈り

Googleに見るIT革命の行方

少し前まで「テクノロジーの進化」と言えば、半導体の微細化や液晶の薄型化、省電力化に象徴されるようなハードの進化を指すことがほとんどであった。株式市場でも、半導体大手の月次や、装置メーカー、化学メーカーの最新動向などに一喜一憂していたものだが、今ではあの手の山師たちは何処へ行ってしまったのか、正直言ってよくわからない。

それに変わって近年では「テクノロジーの進化」と言えば、ITサービス系のソフトの進化を指すことが当たり前になってきた。中でも、トップランナーというか、すでにルールメーカーの地位を確立しつつあるのがGoogleである。検索エンジンとして世界制覇を完了したのは周知の事実であるが、彼らは今、ITの力で世界を変えるような壮大なビジョンを有している。

ITrevolution_by_google2014その前段階として、近い将来に制覇を狙っている分野に関しては、すでに私たちにも見えるかたちで動きを示している。それを簡単にテーマごとにまとめると、「プラットフォーム・OSを制する」「インターフェイスを制する」「クラウドを制する」「通信インフラを制する」「エネルギーを制する」「デバイスを制する」と大別できる。

例えば、Androidを搭載したGoogle Glassで見たものにウインクをすると、その商品をGoogleで検索でき、内容を見て欲しいと思ったら「買い」と声を出せば、その場で購入できる。Googleは自社のプラットフォームからECサイトへ送客をし、成果報酬を徴収する。これらのデータ通信そのものは、すべてがGoogleの仮想通信ネットワークインフラによって成されており、Ciscoのルーターなどをまったく経由していない。

消費者の行動履歴、購買履歴等もすべてGoogleのクラウドに自動保存されている。それだけではなく、すべての電気機器の使用状況や自動車での走行データ、生体情報などもクラウドに保存されており、家に帰るとGoogleのロボットが自己学習アルゴリズムによってそれらを分析した結果、健康からお金の管理まで、的確なアドバイスをくれる。

これらは私の想像に過ぎないが、現時点で見えている事業をつなぎ合わせることで実現可能な世界である。自動車の自動運転も、ロボット技術も、無人飛行機も、仮想通信ネットワークも、OSも、ウェアラブル端末も、動画も、広告も、自動翻訳も、ITの力を駆使した一歩先の世界では、すべてが一つの線となってつながってくる。

ただ、CEOのラリー・ペイジが描く更に先の未来については、仕事やライフスタイルの変革にまでイメージが及んでいる。彼は、『人間はもっと時間に余裕があるべきで、己を捨ててまで忙しく働かなければならないという考え方は間違っている』と述べており、情報へのアクセスの障壁を徹底的に下げ、効率化することで、豊かな社会が実現できると考えているようだ。

私が彼の発言を聞いていて思ったことは、「17世紀の産業革命によって生まれた資本主義経済そのものを変えるほどのパワーがあるかもしれない」ということだ。もしかしたら彼ら自身も気づいていないことかもしれないが、この流れが本当に「革命」級のものであるならば、それくらいのシナリオがあってもよいだろう。仕事が究極まで効率化された時、そこには資本の必要のない社会が待っている。

投資家が資本主義経済の終焉を予想するというのは、なんとも皮肉な話であるが、Googleに引導を渡されるというストーリーはなかなか悪くはない。「新しい仕事を見つけてくれないか、失業しちゃったよ」と、家のロボットに聞いたら「何を言っているのですか、貴方はもう仕事をする必要なんてないんですよ、ご主人様」と言ってくれるに違いない。

これまでのテクノロジーはCPUやネットワークが先行して進化を遂げてきたが、足元では遅行して、ITサービスの進化が加速し、情報化社会そのものが驚異的なスピードで動き始めている。その中でGoogleが占める役割は極めて大きく、彼らの歩む道こそが「IT革命」の本命である可能性は高い。今後とも彼らの動向は細心の注意を払ってウォッチしていくべきだろう。

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[ 2014/07/10 18:00 ] 経済社会 | コメント(3)
3回読んでみましたが…
と、とりあえずGoogleってことで
OKって意味ですよね??
( ̄◇ ̄;)←パーだから、話についていけない

円の価値やドルまでも今後いつまで信認できるか分からない、不安定な時代ですが、生き残る企業にかけるコトは、大事な分散投資ですよね
長期保有でいきます♪
[ 2014/07/11 06:31 ] [ 編集 ]
今からでも遅くないかな?

ゴメンな主!必死で頑張ってついて行こうと思ってるんだけど

吐きだめに鶴で?・・・違う・・・栴檀は二葉より芳しか?・・・違う

・・・あっ!豚に真珠か!・・・スッキリした!

グーグル確かポン助が5~6月頃まで待てって姉さんに言ってたと思うけど、全然だったな~!姉さんは凄い!

※空気は皆のもんだ・・・?

※そう言えばここで頭の良い人が言ってたぞ!日本列島遊ぼう論!先を見越してたんだな彼は!凄い奴だ!

※水野一夫氏も資本主義の終焉について書いてる!利子率の低下とかなんとか?誰か終焉後の世界はどうなってるかコメントして!そうは問屋が卸さない様な気もしますが!


※号泣県議は可愛いもんですよ!問題は政務調査費!何十年放置してんだって!愚かだな日本の国民はって感じ?必要なら議員の自腹切って払えってんだ!他に沢山いると思うよ不自然経費!9割方問題があると見たよあたいは!
アメリカも日本も糖尿病なんだ、老害か?1回壊してリフレッシュしないと!遅いか?

※しかし主様未だ忙しいのか?それとも何か変化が?たまに出てきてくれないと・・・えっ!サツに狙われてる?ガチでやべえや!
[ 2014/07/11 11:32 ] [ 編集 ]
始まりであって欲しい
終焉の後の世界ですか。
自社の未来も厳しく読めないので、想像すら。。。(汗)

希望であれば、書いてみようかと思います。
努力している者が正当に評価を受け、天下りは断じて禁じ、政治に透明性がある世の中ですかね。例の県議の大泣きは、非常にみっともない。あれでは選んだ県民もやるせない気分になりますね。
終焉というと恐怖を感じますが、小生は、新しく理想的な社会の始まりであって欲しいと思う所存です。
しかし、株は、終焉を迎えるとどうなるんですかね。。。(大汗)
[ 2014/07/11 16:00 ] [ 編集 ]
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筆者紹介

check 小松原 周

こまつばら・あまね/ファンドマネジャー・アナリスト
徹底した企業リサーチと業績予想をもとに投資を行う。現役のファンドマネジャーであるため、外部への情報発信において、個別銘柄の投資推奨などは行っておらず、報酬も得ていない。

(会社四季報より引用)

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