ギリシャの救済プログラム(ELA)の期限切れが迫るなか、依然としてギリシャ政府とユーロ圏の債権団との議論は終着点が見えておらず、予断を許さない状況が続いている。ここで今後のギリシャ問題を、重要な日程とともに、あらためて整理してみたい。
【6/30】この日は、上記の救済プログラムが終了し、かつIMFへの€1.5bnの償還期限を迎える。一般的にはこの日がXデーのように報じられているが、実はそうではない。何故ならIMFのような公的機関の債務不履行は、格付け機関の評価として「デフォルト」とは見なされないため、イベントのトリガーは発生しないからだ。
【7/17】この日は、ギリシャ国債の利払い€0.07bnが発生する。この支払いができない場合は、民間の債権者への支払い不能と見なされるため、間違いなく「デフォルト」となる。しかし、金額が小さいことと、30日間の支払猶予が設定されているため、現状の混沌とした状態の中では、それほど大きな問題とはならないだろう。
【7/20】この日は、ECB(欧州中央銀行)が保有するギリシャ国債€3.5bnの償還日であり、大きな山場を迎える。6/30に終了する救済プログラムが延長されていない限り、返済は不可能であり、ギリシャ政府は、この数日前から国内銀行への資本規制を導入し、預金の移動が禁止されることとなるだろう。